2020 Fiscal Year Research-status Report
効果的な運動学習に向けたグループ練習効果とそのグループ親密度に関わる要因の検証
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18K10949
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Research Institution | Kio University |
Principal Investigator |
冷水 誠 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (40388905)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度では健常成人を対象として,グループ活動における親密度に関わる要因を検証するために,課題実施中の対人関係におけるコミュニケーション要因について実験を実施した。 具体的には,5枚のカードから指定カードを選択するというカード選択課題において,対人関係を含まない単純選択条件と,対人において円滑なコミュニケーションを要するコミュニケーション条件におけるカード選択正答率を比較した。単純選択条件では参加者はあらかじめテーブルに配置されたカードから指定カードを選択するのみに対し,コミュニケーション条件では実験者が視線・表情・会話から参加者に指定カードを選択させないようコミュニケーションを図りながら実験者が把持するカードから指定カードを選択するよう指示した。その結果,単純選択条件と比較してコミュニケーション条件では指定カード選択率が大きく低下した。さらに,対人関係におけるコミュニケーションに関わる要因の大きさを検証するために,コミュニケーション条件において,実験者とのコミュニケーションに視線のみが特定できない条件,視線は認識できるがその他の表情が特定できない条件,会話なし条件という違いによるカード選択率を検証した。その結果,いずれの条件においてもカード選択率に差は認められなかった。これらの結果から,単純な課題実施においても,対人関係によるコミュニケーションが重要であることが示唆され,そのコミュニケーションに重要である視線や表情,会話といった個々の要素によって対人関係性に影響を与えないことから,各要素が複合的に影響することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度では対人関係における親密度について参加者の視線変化や自律神経反応を含めた影響を検証する予定であったが,新型コロナウイルス感染症の影響により,参加者を募集した実験を円滑に進めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染症対策を図りながら,は対人関係における親密度について参加者の視線変化や自律神経反応を含めた影響を検証する
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症により実験参加者を伴う実験が実施することができず,実験に関わる人件費を中心としたその他の費用を支出できなかった。2021年度には感染対策を図りながら実験を実施することで,実際に実験に関わる費用を使用する。
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