2019 Fiscal Year Research-status Report
骨盤底筋群収縮トレーニング後の脳機能の変化についての解析
Project/Area Number |
18K10965
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
神尾 博代 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (30289970)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 骨盤底筋群 / 脳機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、骨盤底筋群の随意収縮が可能な者と不可能な者の脳機能の違い、および骨盤底筋群の収縮が可能になった後の脳の活動と収縮ができなかったときとの違いを比較分析することである。2019年度ではエクササイズにより、どれくらい骨盤底筋群の収縮が改善されるのか数値化するため、エクササイズ方法の一つである呼吸方法が骨盤底筋群の収縮活動の改善に与える影響について、健常成人女性を対象に超音波画像から計測し、数値化した。本研究費で購入した超音波画像診断装置を使用して明らかにした結果を国際学会(Asian Confederation of Orthopaedic Manipulative Physical Therapy congress 2019;第1回アジア徒手理学療法学術大会)でポスター発表「Evaluation of the effect of a breathing technique on pelvic floor muscle activity」を行った。 同時に、これまでに計測を行ったNIRSとMRIの撮像画像の分析方法を再検討し、関心領域の分析を行った。その結果、骨盤底筋群の随意収縮が可能な対象者であるにもかかわらず、解析結果では、脳の関心領域の賦活化を示さない解析結果となっているものが含まれていた。この分析結果より、学習効果を計測することが困難であり、関心領域の計測の精度を高める必要があると判断した。 計測のプロトコールを再設定する必要があるため、学習効果の計測を実施する前に、脳機能の分析を行っている研究者から意見を新たに聴取した。その結果、計測のプロトコールを変更する必要があるとし、現在、計測プロトコールの検討を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
運動学習をしているのか、計測方法が不十分なのかを明らかにするために、計測方法の再設定が必要と判断した。そこで、fMRIによる学習効果をこれまでよりもさらに正確に計測するため、脳機能を研究する研究者数名から、意見を聴取し、新たに計測の時間等を組みなおしていた。再計測を計画していたが、新型コロナウイルスによる影響で学内立ち入り禁止となり、計測が出来なくなったため、予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策として、fMRIの画像を新しく設定したプロトコールで撮像する。 また、撮像の画像解析方法について、画像解析ソフトを変えて実施することでより正確な関心領域の抽出を行う予定である。 身体環境の調整により、関心領域の賦活化が得られることも考えられ、これも学習効果の一つであると考える。そのため、随意収縮が可能か可能でないかにかかわらず、MRIとNIRSによる撮像、超音波診断装置による骨盤底筋群の動きの確認を実施する。
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Causes of Carryover |
関心領域の計測の精度を高める必要があるため、計測のプロトコールを設定しなおす必要が生じ、新たに計測の時間等を組みなおしていた。 再計測を計画していたが、新型コロナウイルスによる影響で学内立ち入り禁止となり、計測が出来なくなったため、次年度使用額が生じてしまった。 次年度は、今年度行う予定であった計測を行うため、対象者への謝礼と実験計測補助者への人件費等として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)