2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K10972
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
崎原 ことえ 帝京大学, 医療技術学部, 准教授 (40423115)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 真澄 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 精神保健研究所 知的・発達障害研究部, 客員研究員 (70203198)
奥住 秀之 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70280774)
中村 みほ 愛知県医療療育総合センター発達障害研究所, 障害システム研究部, 客員研究員 (70291945)
北 洋輔 一橋大学, 森有礼高等教育国際流動化機構, 准教授 (90627978)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 適応的歩行 / 3D歩行解析 / 発達障害児 |
Outline of Annual Research Achievements |
健常成人を対象に10m歩行中の歩行動作を計測・解析し,歩行速度を3段階(低速,任意,高速),環境照度を5段階(0Lux,3Lux,46Lux,111Lux,160Lux)に設定して,視覚情報の変化に対する歩行の適応機能について歩行比を指標として検討した.歩行計測にはワイヤレス慣性センサー(Xsens社,MVN Awinda)を使用した.両下肢計7カ所(左右下腿上部,左右内脛上部,左右足の甲,仙骨)に装着し,被験者の身体寸法と慣性センサーの位置情報からアバターを作成し,歩行中の慣性データと動作のビデオ動画を同期記録し(MNV Analyze 2021.0),歩行動作を3D構成した. 歩行比は160Lux条件では任意速度と高速速度では差がなく低速度でのみ増加し,先行研究と一致する結果であった.また歩行比は照度が低下すると,46Lux,111Lux,160Luxの条件間で差がなく,0Luxでは有意に低下した.右足の歩行比がいずれの照度条件でも左足より高値となり,左右差がみとめられた. ワイヤレス慣性センサーを用いた歩行動作の計測は下肢への最小限のセンサー数で実施可能であった.また装着から計測まで短時間で実施できた.非侵襲性と簡便性から健常小児および発達障害児への適応が期待される.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
ワイヤレス慣性センサーを用いて10mの歩行動作を計測するために,データ集積が安定した計測環境と計測機器のセットアップと,また視覚条件を定量的に変化させる実験環境の構築のために進捗が大幅に遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
健常成人にて得られた視覚情報の変化による歩行比の閾値が,小児や発達障害児でも適応できるか,重症度との関連も含めて検討する.今後,本研究で用いたワイヤレス慣性センサーによる歩行計測が,感覚情報の変化についても適応可能か検討する.
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Causes of Carryover |
歩行動作の計測・解析にあたり新たな実験環境を構築する必要があった.予定とは別の物品および消耗品を購入したため次年度使用額が生じた.
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