2020 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanisms underlying the promotion of epithelial barrier function by fat-soluble food components via regulating cell polarity
Project/Area Number |
18K10992
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松浦 達也 鳥取大学, 医学部, 教授 (00199746)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 脂溶性食品成分 / 細胞膜ドメイン / 上皮バリア機能 / 細胞極性 |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮細胞は極性化により生体の内外を隔てる上皮バリアとして機能しており、この上皮バリア機能の破綻は細菌感染や慢性炎症性疾患の原因になることが明らかになっている。健康寿命を延ばすために栄養摂取の重要性が指摘されており、上皮バリア機能を強化する食品機能性成分の探索は非常に重要である。昨年度までの研究でCoQ10が上皮細胞の極性化を促進することを明らかにした。今年度は脂溶性ビタミンであるα-トコフェロールが上皮細胞特有の細胞間接着構造であるタイトジャンクションの破綻、すなわち上皮バリア機能の破綻に対してどのような影響を及ぼすかを検討した。タイトジャンクション形成はタイトジャンクションマーカーであるZO-1の免疫染色により検討した。培養上皮細胞であるMDCK細胞をカルシウム除去培地にて24時間培養すると細胞は脱極性化し、タイトジャンクションが消失した。しかしながら、α-トコフェロールを10 μM添加しておくとタイトジャンクションの消失は抑制された。このことより、α-トコフェロールには上皮バリア機能の破綻を抑制する効果があることが示唆された。
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