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2020 Fiscal Year Annual Research Report

Investigation of serum fatty acid amides as useful biomarkers

Research Project

Project/Area Number 18K11018
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

吉武 淳  名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任助教 (70414349)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsオレアミド / 抗炎症作用
Outline of Annual Research Achievements

脂肪酸アミド類が、様々な生理現象に関与していることが報告されているが、その代謝メカニズムや生理活性、疾患との関連など不明な点が多い。これまで生体内の脂肪酸アミド類の高感度な検出・定量法を確立し、マウスLPS投与モデルを用いて血中オレアミド濃度の変化に着目した解析を行ったところ、LPS投与1時間後から血中オレアミド濃度が有意に低下することを見出した。またこの時オレアミドの合成酵素(PAM)の肝臓での発現量がLPS投与群において減少する傾向が認められた。
最終年度である令和2年度はマウスLPS投与炎症モデルを用いてオレアミド投与が生体に与える影響についてマウスモデルおよび培養細胞を用いた解析を行なった。7週齢オスBALB/cマウスに50 mg/kgのオレアミドを経口投与後5分後にLPS (15 mg/kg)を腹腔内投与したところ、オレアミド非投与群ではLPS投与2日後に生存率が10 %を下回ったのに対してオレアミド投与群では5日後でも約80 %の生存率を示した。この時血中のTNF-αおよびIL-1β濃度を測定したところ、LPS投与1-2時間に起こるこれら炎症性サイトカインの血中濃度上昇を有意に抑制することが認められた。また、マウスマクロファージ様細胞であるRAW264.7細胞を用いて、LPS刺激に対するオレアミドの抗炎症活性を検討したところ、オレアミド処理細胞においてTLR4シグナルの活性化の阻害に伴う、対照群と比較して有意なTNF-αおよびIL-1β産生の低下が観察された。
これらの結果よりオレアミドは、LPS処理マウスに対して血中の炎症性サイトカインの一過性の上昇をMyD88シグナルの阻害を介して抑えることで抗炎症作用を発揮している可能性が示唆された。またこれはオレアミドを含有する食品の、特に炎症における抗炎症活性に対する有用性を示すものと考える。

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Published: 2021-12-27  

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