2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of osteoclast differentiation by exosome isolated from mechanical stress-stimulated osteocyte.
Project/Area Number |
18K11019
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
伊藤 智広 三重大学, 生物資源学研究科, 准教授 (30435854)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | CD9 / CD63 / メカニカルストレス / 骨細胞 / 膜小胞 / ショットガンプロテオーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
メカニカルストレスを負荷したマウス長骨由来骨細胞株MLO-Y4細胞から調製した膜小胞とストレス未負荷のMLO-Y4細胞から調製した膜小胞のエクソソームマーカーについてウエスタンブロット法により解析した。その結果,興味深いことにテトラスパニン類であるCD9およびCD63についてはメカニカルストレスを負荷したMLO-Y4細胞から調製した膜小胞にのみ検出された。一方,エンドソーム関連タンパク質のFlotillin-1はメカニカルストレスを負荷したMLO-Y4細胞から調製した膜小胞のみ検出された。CD54/ICAM1については両膜小胞からも検出されなかった。これら結果を昨年度行なった膜小胞タンパク質の網羅的なショットガンプロテオーム解析結果と比較解析したところ,プロテオーム解析においてもCD9およびCD63の発現はメカニカルストレスを負荷したMLO-Y4細胞から調製した膜小胞においてのみ検出された。以上の結果から,メカニカルストレスの受容により分泌される膜小胞にソーティングされる膜タンパク質の質的変化が起きていることが示唆された。 メカニカルストレスを負荷したMLO-Y4細胞から調製した膜小胞が破骨細胞の分化誘導能を数値化するために,分化指標である酒石酸耐性産生ホスファターゼ活性とNuclear factor of activated T cells 1(NFATc1)およびDendritic cell-specific transmembrane protein(DC-STAMP)のタンパク質,mRNAの発現量をそれぞれ解析した。その結果,いずれの分化誘導指標は破骨細胞分化誘導因子であるRANKL/M-CSF共刺激した陽性対照よりも分化誘導能は低いものの,メカニカルストレス未負荷MLO-Y4細胞分泌膜小胞処理よりも高値を示すことを確認した。
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Remarks |
第7回日本細胞外小胞学会 奨励賞(2020. 10.26 日本細胞外小胞学会) 「メカニカルストレス負荷骨細胞が分泌する膜小胞による破骨細胞分化誘導」
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