2018 Fiscal Year Research-status Report
健康寿命延伸に向けたデセン酸のメタボリックシンドローム予防機構の解明
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18K11031
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
寺尾 晶 東海大学, 札幌教養教育センター, 教授 (10451402)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ローヤルゼリー / デセン酸 / デカン酸 |
Outline of Annual Research Achievements |
ローヤルゼリーには、食餌性肥満マウスにおいて体重及び体脂肪量を減少させ、血糖値上昇を抑える効果が認められている。これらの効果は、げっ歯類において非ふるえ熱産生に重要な褐色脂肪組織の活性化によるエネルギー消費量の増大によるものと考えられた。ローヤルゼリーにはその有効成分として10-Hydroxy-2-decenoic acid(デセン酸)及び、10-Hydroxy-decanoic acid(デカン酸)が知られている。特にデセン酸は、ローヤルゼリーに特有の成分であり、その含有量によってローヤルゼリーの品質が決定される。デセン酸及び、その類縁体であるデカン酸は、温度感受性TRPチャネルを介し、褐色脂肪組織を活性化させることが知られている。本年度は、ローヤルゼリーの抗肥満効果を追試すると共に、ローヤルゼリーの有効成分であるデセン酸及び、デカン酸の抗肥満作用を検証した。その結果、血中のグルコースおよびトリグリセリド量において高脂肪食群に対し、ローヤルゼリー群、デセン酸群、デカン酸群の値が有意に改善した。このことからローヤルゼリーの効果の一部はデセン酸あるいはデカン酸によってもたらされることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ローヤルゼリーの効果の一部はデセン酸あるいはデカン酸によってもたらされることが明らかに出来たため。
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Strategy for Future Research Activity |
デセン酸によるメタボリックシンドローム予防は健康寿命の延伸をもたらすかを明らかにするために、ローヤルゼリーおよびデセン酸添加高脂肪飼料を給餌させた食餌性肥満マウスの寿命および睡眠の質改善作用を調べる実験に着手する。
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Causes of Carryover |
前倒し請求を行った研究費に残高が生じた。この費用は本年度研究費と合算して使用する。
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Research Products
(1 results)