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2019 Fiscal Year Research-status Report

乳酸発酵処理が引き起こす豆乳中の成分変化が脂質代謝改善作用に及ぼす影響

Research Project

Project/Area Number 18K11061
Research InstitutionKobe Gakuin University

Principal Investigator

小林 麻貴  神戸学院大学, 栄養学部, 助教 (70550789)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsオルニチン / 乳酸発酵 / 脂質代謝
Outline of Annual Research Achievements

豆乳をLactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii TUA4408L株で発酵した乳酸発酵豆乳は、高い脂質代謝改善作用を示し、オルニチン量は豆乳の約430~450倍に増加した。また当該食品は、TUA4408L株と同じ乳酸菌種で菌株の異なるLactobacillus delbrueckii subsp. delbrueckii TUA4404L株で発酵した乳酸発酵豆乳よりも、脂質代謝改善作用が強く、オルニチン量は約10倍であった。そのため、本年度は当該食品中の有効成分の可能性が高い、オルニチンの脂質代謝に及ぼす影響について検討した。
まず、肝細胞への脂質蓄積に及ぼすオルニチンの効果を検討した。あらかじめオルニチンで処理したヒト肝由来HepG2細胞に脂肪酸を添加し、細胞内への脂質の蓄積を評価した。しかし、今回の検討条件では細胞レベルでの脂質蓄積に対する抑制効果は見られなかった。また個体レベルでのオルニチンの脂質代謝改善効果を含めた機能性を検討するにあたり、オルニチン摂取時のオルニチンの体内動態を分析するための条件検討を行った。現行の条件ではマウス血清中のオルニチン濃度として60μM程度の分析値であり、一般的な値だと考えられる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本年度は、教育に関わる業務に多くの時間を必要としたため、研究遂行に充てる時間が限られ進捗に遅れが生じた。

Strategy for Future Research Activity

オルニチンの脂質代謝改善効果について、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の動物モデルおよび細胞レベルでの検討を行う。NAFLDは非アルコール性の脂肪肝から脂肪肝炎や肝硬変に進行した状態までを含む一連の肝疾患を指すため、実験動物モデルとして、フルクトース誘導性脂肪肝マウスモデルおよびチオアセトアミド誘導性肝炎マウスモデルを用いて、オルニチン摂取の脂肪肝および肝炎に対する予防効果について検討を行う。また、昨年度実施した血中オルニチンの分析条件で、これらのモデル動物の肝臓および血液におけるオルニチン含有量の分析を行う予定であるが、正常マウスに対してのオルニチン単回投与後の経時的な体内動態についても分析する予定である。オルニチンの体内動態がある程度把握できれば、その濃度をもとに、細胞レベルでのオルニチンのNAFLDに関わる予防効果についての検討を行う。具体的には、ラット肝臓由来HepG2細胞は脂肪酸処理により細胞内の脂肪蓄積量が上昇するので、これを脂肪肝モデルとしてオルニチンの効果を調べる。また、ヒト肝星細胞株LX-2細胞はTGF処理によりコラーゲン産生が促進されるので、これを肝硬変につながる肝線維化モデルとしてオルニチンの予防効果を調べる予定である。

Causes of Carryover

本年度は研究の遂行に遅れが生じたため、差額が生じた。差額は次年度の研究遂行に使用する予定である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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