2020 Fiscal Year Annual Research Report
Metabolic pathway and blood brain barrier permeability of anthocyanin component and its metabolites
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18K11113
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Research Institution | Nigata University of Phermacy and Applied Life Sciences |
Principal Investigator |
松本 均 新潟薬科大学, 応用生命科学部, 教授 (00566292)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | nobiletin / isoflavone / equol / Kaempferol / blood brain barrier |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究において、アントシアニン(AC)及びその代謝物は血液脳関門(BBB)を透過せず、EpigallocatechinはBBBの透過を確認した。そこで本年は、その他のポリフェノール(PP)類のBBB透過性をキットで評価し、PPの構造の違いとBBBの透過性の関連を考察した。 PPのBBB透過性評価は、脳毛細血管内皮細胞、ペリサイト、アストロサイトの細胞からなるBBBキットを用いた。終濃度30 μMとなるように調製した被験物質をキットの血管側に添加し、振とう培養した。30分後、脳側、血管側の溶液を回収し、各溶液中のPPをLC-MS/MSで定量を行い、透過性を評価した。ポジティブコントロールはCaffeineを用いた。 イソフラボン類のDaidzeinとGenistein、Equol、フラボノール類のQuercetinとKaempferol、フラボン類のApigenin、Luteolin、NobiletinはBBBの透過性を示した。特にDaidzein、Genistein、Equol、Nobiletinは非常に高いBBB透過性を示し、EquolはポジティブコントロールのCaffeineと同等のBBB透過性だった。一方、フラボノール類のRutinとFisetin、スチルベノイド類のResveratrol、クルクミノイド類のCurcuminは他のPP類よりも低いBBB透過性を示した。この結果から、イソフラボン類とフラボン類のNobiletinは脳内で機能性を発揮する可能性が高い結果となりPPによっても、機能性が異なると考えられた。ACについては、BBBを透過しないという結論となり、ACの脳機能改善効果は、ACあるいは、代謝物が脳内で直接効果を有するわけではなく、血液循環改善などによる二次的な効果であると考えられた。
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