2018 Fiscal Year Research-status Report
Elucidating the cardiomyocytes damage caused by Toxic Advanced Glycation End-products (TAGE) and the underlying mechanism
Project/Area Number |
18K11139
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
高田 尊信 金沢医科大学, 総合医学研究所, 講師 (20515308)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 毒性終末糖化産物 / 心血管疾患 / 初代培養心筋細胞 / 拍動 / 細胞死 / オートファジー / LC3 |
Outline of Annual Research Achievements |
新生児ラットから心臓を摘出し、初代培養心筋細胞をplateおよびdishに播種して、グルコース/フルクトース代謝中間体であるグリセルアルデヒドを添加する実験を行った。 1-4 mMのグリセルアルデヒドを添加して24時間後の拍動測定・細胞生存率測定・細胞内TAGE定量を行い、グリセルアルデヒド濃度依存的な拍動と細胞生存率の低下、細胞内TAGEの生成/蓄積を明らかにした。次に4 mMのグリセルアルデヒドを添加し、3、6、12、24時間の拍動測定・細胞生存率測定・細胞内TAGE定量を行い、継時的な拍動と細胞生存率の低下、細胞内TAGEの生成/蓄積を明らかにした。そして拍動および細胞生存を制御するオートファジーに着目して、LC3-IおよびLC3-IIの発現をウェスタンブロット解析し、TAGE生成/蓄積した細胞においては、LC3-II/LC3-Iの比率が有意に低下することを明らかにした。この結果により、TAGEの生成/蓄積がオートファジー阻害を介して拍動の低下や細胞死を誘導している可能性が示唆された。 また、上記と並行して、2 mMのグリセルアルデヒドおよびAGEs生成阻害剤アミノグアニジン(16 mM)を細胞に添加し、24時間後の拍動測定・細胞生存率測定・細胞内TAGE定量を行った。本実験により、グリセルアルデヒド添加によりTAGEが生成/蓄積を誘導していること、TAGEの生成/蓄積が拍動低下と細胞死を引き起こしていることを証明した。本年度の研究により、心筋細胞でのTAGEの生成/蓄積が、直接的な心筋細胞障害を引き起こし、心血管疾患を誘導する可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
TAGEを生成/蓄積した細胞からライセートを調製し、2次元電気泳動を駆使した「TAGE化蛋白質の網羅解析」を実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
グリセルアルヒデド添加実験により、TAGEを生成/蓄積した細胞からライセートを調製し、2次元電気泳動を駆使した「TAGE化蛋白質の網羅解析」を行う。 高グルコース培地、高フルクトース培地、高グルコース/高フルクトース培地で細胞を培養し、TAGEの生成/蓄積が誘導されることを解析する。 すでにTAGE生成/蓄積により拍動低下、細胞生存率低下、LC3-II/LC3-Iの比率低下を証明しているので、上記の培地での実験においても、これらを細胞障害の指標として解析する。
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