2023 Fiscal Year Research-status Report
Psychosomatic effects by the appropriate lightening
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18K11145
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
福永 幹彦 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (90257949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 哲也 関西医科大学, 医学部, 准教授 (20411506)
神原 憲治 香川大学, 医学部, 教授 (90440990)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 光暴露 / 自律神経 / 内分泌 / 心身症 / 疼痛 |
Outline of Annual Research Achievements |
心身症患者の光暴露量と自律神経機能の改善の程度を、まずは非介入で入院生活上での光暴露量(1000Lux以上の暴露時間、平均照度)と活動量、QOL、生理学的指標(心拍変動CVrr)との関係を検討。結果、予測に反して各指標間に有意な相関はみられなかった。非介入研究では光暴露の条件統制困難があることが主原因と考えられた。本年度は、対照を用いた介入試験による研究を行なった。機能性身体症状症で関西医科大学附属病院心療内科に入院中の患者を対象とし、入院3日目から12日目までの10日間。午前7時から午前8時の間に個室にて雑誌を読むこととし、この間に介入群のみ光照射を実施した。介入群統制群とも前後で、自律神経、内分泌、疼痛閾値、心理指標を測定した。 光照射はブライトライトMEを用いて10000luxの強度で30分間照射。介入による光暴露量はアクチグラフを用いて計測した。自律神経機能はチェストストラップ付きPolar心拍センサーによる心拍変動および唾液アミラーゼで測定、内分泌指標として唾液中コルチゾール、唾液中メラトニンを測定、客観的疼痛閾値はRATED CAPACITY 200N圧刺激(アイコーエンジニアリング社)を用いて測定、よくうつと不安はHospital Anxiety and Depression Scale (HADS)を、主観的疼痛はBrief Pain Inventory(BPI)およびVisual Analog Scale(VAS)を用いて評価した。予定組み込み症例数は介入群、対照群それぞれ20。現在のところ組み込み症例数は各4例計8例。組み込み症例では介入により、内分泌機能からみたストレス改善は認められている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
介入試験の開始が2023年、covid-19感染症の5類への移行後となった。また、その後も病棟での感染予防対策が必要であり、介入のある臨床研究へ参加者の募集への応募者が想定より少ない状態が続いている。予定の症例まで組み込みができなかったため、さらに1年間の研究延長を申し出た。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度後半より、コロナ感染の重症化が少なくなり、患者の感染への不安が軽減している。症例のエントリーも、円滑に進むようになっている。2024年度前半には症例組み込み終了し、結果を二群間で比較検討し、光照射の治療的効果を解析する。
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Causes of Carryover |
症例の組み入れがおくれているため、論文作成がおくれており、学会発表のための学会参加費、統計解析費用、論文作成費用が次年度に必要となるため。
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