2018 Fiscal Year Research-status Report
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18K11169
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
清見 礼 横浜市立大学, データサイエンス学部, 准教授 (30447685)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大舘 陽太 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 准教授 (80610196)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 固定パラメータ困難問題 / モジュラ幅 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 木幅がパラメータのときに,XP であることを示す汎用手法が設計できるか。 2. 木幅に関してpara-NP 完全である問題に対し,別の有効なパラメータはあるか。 本研究では上記の2つの課題解決を掲げている。このうち, 2018年度はとくに2つ目の課題に対して進展があった。 火事の拡散を防いだり, よりひろく, 伝染病やコンピュータウィルスの拡散を防ぐための効率的な方法を問うことをモデル化した, firefighting問題と呼ばれる問題がある。この問題は拡散のおこる場所をグラフとしてモデル化するが, たとえそのグラフが木と呼ばれる非常に単純なグラフでも, 最適解を得るのは非常に難しいことが知られている。このことは, 本問題が課題2で扱う, 木幅に関してpara-NP完全な問題であることを意味する。本問題に対し, 我々は木幅(木への近さ)とは独立な様々なパラメータに関して, 固定パラメータ容易であることを示した。また, 別のパラメータに関する困難性も示した。これとは別の問題として, flood-itと呼ばれる有名な2人ゲームのグラフ上への一般化に対して, 様々なパラメータに対して, 困難性や固定パラメータ容易であることなどを示した。この際のパラメータもモジュラー幅など木幅とは独立なものである。 従来,木幅に関してpara-NP 完全であるような問題たちは「難しすぎる」ということで,解法の研究はあまりされていなかった。これはある意味で既存の多くの結果による弊害であり,研究者たちが「木でも難しいような問題には何もできない」と考えてしまっていること による。我々の成果は,これらの問題の難しさの本質を探究し,木幅以外のより適切なグラフパラメータとその活用方法を提案している。これにより,今まで全く太刀打ちできないと思われていた問題に対して,効率的に解ける範囲を大きく拡げることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画では, 4年間の研究期間を通して,2つの課題を同時並行的にすすめていくとしており, 2つ目の課題に対し, 「情報拡散ゲーム的問題」などにおいて成果が出せる可能性について触れていたが, これについて肯定的な成果を得られた。また, これらの木幅とは独立なパラメータでの成果を積み上げることが1つ目の課題を解く際の見通しをよくすることが期待できる。そこで, 当初の計画通り順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り, 2つの課題を同時並行的にすすめていく。引続きモジュラ幅などのパラメータを用い, 木幅に関して para-NP完全な問題に対しての高速なアルゴリズムを模索していく。 また, MSOを集合のサイズ比較を許して拡張した場合について研究をすすめていく。
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[Journal Article] Token sliding on split graphs2019
Author(s)
Remy Belmonte, Eun Jung Kim, Michael Lampis, Valia Mitsou, Yota Otachi, Florian Sikora
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Journal Title
Leibniz International Proceedings in Informatics
Volume: 126
Pages: 13:1-13:17
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Parameterized Orientable Deletion2018
Author(s)
Tesshu Hanaka, Ioannis Katsikarelis, Michael Lampis, Yota Otachi, Florian Sikora
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Journal Title
Leibniz International Proceedings in Informatics
Volume: 101
Pages: 24:1-24:13
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] Token sliding on split graphs2019
Author(s)
Remy Belmonte, Eun Jung Kim, Michael Lampis, Valia Mitsou, Yota Otachi, Florian Sikora
Organizer
The 36th International Symposium on Theoretical Aspects of Computer Science (STACS 2019)
Int'l Joint Research
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