2018 Fiscal Year Research-status Report
新たなデータ融合型深層学習手法に基づくびまん性肺疾患診断法の確立
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18K11190
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
小森 理 成蹊大学, 理工学部, 准教授 (60586379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 真透 統計数理研究所, 数理・推論研究系, 教授 (10168776)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 肺疾患データ解析 / 深層学習 / 可視化 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度実施したことは主に以下のことである. 1.肺疾患データの整備を進めるにあたり,研究代表者が所属する成蹊大学と,肺疾患データを所持している福井大学医学部と正式に共同研究締結書を取り交わし,画像,臨床,病理のデータの整備を本格的に開始した.また大型計算機を福井大学内に設置し,リモートで解析ができる環境の構築も進めた.これによりデータの機密性を保持しつつ,今後のデータ解析を進めることができるようになった. 2.それと平行して画像によるデータ解析を進めた.具体的には様々な文献から取得した肺疾患の画像をトレーニングデータとし,12の病型の予測を畳み込みニューラルネットワークを使い行った.その際入力画像の大きさを64×64pixel とし, 大きい関心領域を持つ画像は縮小してからパッチを切り出すように工夫し,病変の情報をできるだけ保持するようにした.また画像の回転,画像のぼかし,明暗を調整した画像もトレーニングに取り入れることで過学習を抑えることも行った.その結果従来法と比較し,5-foldクロスバリデーションで精度が大きく改善されたことを確認した. 3.またGrad-Camの手法を用い,画像データのどの部位が判別に寄与しているかを可視化した.元画像にはさまざまなノイズがあり(例えば患部を指し示す矢印など),それを適切に処理することにより,医学的知見と合致する結果を得ることができた. 4.また国内の研究集会,学会で研究進捗状況を報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ整備の取り組み,データ解析環境の構築,データ融合型深層学習法の構築のための国内外の学会及び研究集会の参加が予定通り行われたため.
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Strategy for Future Research Activity |
画像データ解析をさらに進め,深層学習から得られる知見と従来の医師の知見を照らし合わせ,診断精度向上に寄与する肺疾患の特徴量を客観的に抽出する.また臨床データの整備も進め,画像データと臨床データを両方使い,判別精度の向上にも努める.
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