2023 Fiscal Year Annual Research Report
Theory of high-dimensional martingales and its statistical applications
Project/Area Number |
18K11203
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
西山 陽一 早稲田大学, 国際学術院, 教授 (90270412)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | マルチンゲール / 最大不等式 / 高次元統計モデル / LASSO / Dantzig selector |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間全体を通じて実施した研究の成果は,大別して3件あげられる. ①まず,長年の課題であった stochastic maximal inequality の証明を完遂し,それを用いて幾つかの有用な不等式を導いた.stochastic maximal inequality とは有限個の局所マルチンゲールの絶対値の最大値過程を,原点を出発する1次元可予測増加過程と原点を出発する1次元局所マルチンゲールの和で抑える不等式である.これらの両辺が確率過程である点がユニークなところであり,"stochastic"という形容詞を冠する所以である.応用として,もともと1次元の確率過程に対して与えられていたDoobの不等式およびLenglart不等式を,任意の有限次元にまで拡張することに成功した. ②次に,上記の研究成果を解説することを最終地点とした著書『Martingale Methods in Statistics』を2022年に出版した.この著書の前半では,難解なマルチンゲール理論を,従来のどの文献よりも reader friendly に解説したという自負がある.後半では,マルチンゲール理論による統計解析を,洋書としては初めて詳細に解説した. ③最終年度には,stochastic maximal inequality の最初の統計的応用として,高次の自己回帰過程モデルにおける Dantzig selector と LASSO の l_2一致性を証明した.この成果は,次年度(以降)において,新しい著書の中で発表する予定である. なお,最終年度の8月には,国際学会『EcoSta 2023』において,上記①および②で述べた成果を,招待講演として発表した.
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