2018 Fiscal Year Research-status Report
特性の異なる複数経路を有効活用するためのマルチパスデータ転送方式
Project/Area Number |
18K11235
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
阿部 洋丈 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00456716)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | インターネット / データ転送制御 / 複数経路 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、本研究で開発を進めている HayACK と呼ばれる転送制御方式が、実際のネットワークとどの程度の親和性を持っているかの調査に着手した。また、その親和性をさらに高めるための方式の検討を実施した。調査のためには、大学内に設置したサーバや、クラウド事業者から借りた IaaS 環境などを利用して、その間で HayACK を模した通信を発生させ、どの程度の割合で通信が正常に行われるかを計測する。今年度はそのためのプログラム開発とシステム構築を実施した。また、通信が正常に行われる割合を高めるために、途中のネットワークでパケットが破棄されにくくするためのいくつかの方式を考案し、それらについても同じ環境で計測可能になるように開発作業を現在進めている。 また、今年度は、米国オークリッジ国立研究所で高性能計算向けのデータ入出力制御ソフトウェアを開発・運用している研究グループを訪問した。我々の研究について紹介をすると共に、先方の研究者らと研究ディスカッションを通じ、本研究の今後の研究の進め方や技術課題の解決方法についての知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当年度は、サーバや IaaS 環境に設置して試験転送を行うためのソフトウェアの開発が難航し、昨年度中には十分な回数・パターンの計測を行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
開発体制を見直してソフトウェア開発を効率化し、一刻も早いソフトウェアの完成を目指す。また、順次計測を行ってデータをまとめ、調査結果を国際会議投稿を目指す。
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Causes of Carryover |
当初IaaS利用料として予算を確保していたが、大学が保有する無料利用枠を利用することで、その予算を支出することなくIaaSを使用することができた。次年度以降はその無料枠はなくなるため、当年度の予算を次年度に繰り越してさらなる大規模な計測を目指す。
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