2019 Fiscal Year Research-status Report
Towards a computational frame work on ranked trust policies in data interoperability problems used in XQuery
Project/Area Number |
18K11252
|
Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
加藤 弘之 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 助教 (10321580)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | データベース / 問合せ言語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,統一的なスキーマを定義する必要がなくかつ様々な変化に対応可能なP2Pアプローチによるデータ相互運用問題において,検索結果の信頼性を計算する枠組みを構築することである.P2Pアプローチでは,あるピアAから別のピアBへのデータ変換であるスキーママッピングによってデータ統合が実現される.ここで,スキーママッピングはデータベースビュー定義とみなすことができる.ピアBにおけるデータの更新をピアAのデータに反映させることは,ビュー更新問題と呼ばれ,データベースの研究分野では古くから長年取り組まれてきた未解決問題である. 今年度の成果は,このビュー更新問題を解決するための手法と,この手法を用いたデータベース進化におけるスキーマ共存の実現手法を提案した. 具体的には,ビュー更新問題については,関係データベース問合せ言語の一つであるDatalogを用いて,データベースに対する有効な更新からビュー定義を導出する手法を提案し,実装によりその有効性を確かめた.Datalogを用いることで,有効な更新の記述が容易になるだけでなく,関係データベースの問合せ言語の国際標準の一つであるSQLへの変換も比較的容易にできるようになった. 実世界の要請に応じてスキーマ構造が変化するデータベース進化において,変更前後のスキーマの共存は近年着目されている課題である.スキーマ共存ではスキーマの変更前後のそれぞれのデータベースがあたかも一つのデータベースとして扱えるようにする必要がある.そのためには,スキーマ変更後のデータベースに対する更新のうち変更前のスキーマのデータベースに反映できない更新の扱いが難しいことが知られているが,この難しさをビュー更新問題におけるビュー定義の値域外の更新情報を管理する補助テーブルを系統的に導出することで解決策を与えた.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画に記した計画通りに進んでいる.
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度の成果を踏まえ,問合せの計算モデルを構築し,半環に基づく信頼性計算の枠組みへと発展させる予定である.
|
Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は,3月に予定していた,ドイツでの海外連携研究者との議論及び,コペンハーゲンで開催予定だった国際会議への参加といった海外出張が,covid19の流行により取りやめとなったためである. 使用計画としては,海外連携研究者との議論及び,国際会議参加のための海外出張に使用する予定である.covid19の流行終息が難しい場合,遠隔議論のためのネットワーク整備に使用する予定である.
|
Research Products
(3 results)