2020 Fiscal Year Annual Research Report
A Secure IoT Model which is based on Generalized Lightweight N Party Secure Function Evaluation
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18K11273
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤田 茂 千葉工業大学, 情報科学部, 教授 (40296322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白鳥 則郎 中央大学, 研究開発機構, 機構教授 (60111316)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 共生コンピューティング / 共生情報システム / 軽量Nパーティ秘匿関数計算 / 秘密分散 / 秘密計算 / SDGs |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はIoT機器が遍く普及する状況を想定し,IoT機器からの情報漏洩等のセキュリティリスクに対応するために,これまで3つの主体が対象であった軽量Nパーティ秘匿関数計算を一般化することを目的して開始された.まず平成30年度に軽量3パーティ秘匿関数計算を一般化するための条件を明らかにし,軽量Nパーティ秘匿関数計算が実行可能な条件を明らかにした.令和1年度には実施計画に基づいてN台のIoT機器を用いたデジタル寺院応用研究を実施した.令和2年度には,N台の主体からなる「軽量Nパーティ秘匿関数計算」を発展させ,セキュアなIoTモデルに基づく計算基盤の設計を行った. この間ブロックチェーン技術は計算機負荷が高く,SDGsの障害となっていることが指摘された.一方秘密分散手法の一つである軽量Nパーティ秘匿関数計算は,計算機負荷が低く,持続可能な社会の実現へ貢献するという意義がある.また,情報システムが社会基盤を構成する重要な位置を占めるに伴って,その持続的なサービス提供が重要な課題となっていることを示し,本研究で一般化した軽量Nパーティ秘匿関数計算に基づく分散処理システムとして,共生情報システムを提唱した.また具体的な応用システムとして,デジタル識別子の永続的な保存を担うデジタル寺院,持続的な研究室活動の支援を行うネバーダイプロフェッサーの例を示した. 本研究の成果は,フランスの研究者の興味を引き,国際共同研究へ発展した.その結果は国際ジャーナル,国際会議へ報告した.また新たにイタリアの研究者が研究グループへ参加し,本研究の国際化が進められている. 今後,得られた知見を元に,情報漏洩の危険の無い持続可能な分散処理システムを構築するためのプログラミング言語とその処理系を秘密計算・秘密分散の枠組みの上に開発する.本研究は今後のSociety5.0を支える基礎技術を確立したという意義があった.
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