2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K11274
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
戸辺 義人 青山学院大学, 理工学部, 教授 (60327666)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬崎 薫 東京大学, 空間情報科学研究センター, 教授 (10216541)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | センサ仮想化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ネットワークを利用したセンサのインテリジェント化の形態として、初年度である 2018年度は,クライアントの画像を用いて,サーバに位置を問い合わせて,位置を特定するための画像位置計測システムへの通信への応用に取り組んだ.そのために,すでに鹿児島大学を中心に我々の研究グループが協力する形で開発された UMap というシステムを利用した. UMapは自己位置推定システムであり,スマートフォン以外にも様々なデバイスはUMapのクライアントとなることも可能である.UMapの背後にある重要な考えは,クライアントが撮影した画像を使用した屋内自己位置推定である.撮影された画像は,クライアントがどこにあるかを知ることが可能である.しかしながら,画像の全ピクセルを使用すると,計算時間が長くなる.そのため,多くのシステムで特徴点が使用されている.特徴点の代わりに,人工物を含む環境では多くの線分を検出できるという考えから,線分を位置推定の目印として使用する.線分の使用は,特徴点を使用するよりも堅牢で信頼性が高く,安定する.冷光の変化に対して強いため,長期間の稼働が可能である.さらに,RGB成分毎に線分の検出を行い検出精度を向上させている. 本研究では,REST型通信を採用し,すべてのメッセージをHTTPリクエストのPOSTメソッドに集約し,クライアント・サーバ間のメッセージを定義した.1.5 MBの5種類の画像をAndroid端末からLSDサーバ経由でUMapサーバに送信し,結果が返ってくるまでの往復時間(RTT)を測定する簡単な実験を行い,2分程度で結果が得られることが確認された. 2018年度の研究において,基本設計は完了したが,応答時間を短縮する必要性が課題として残った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で意図していた基本設計を完了することができた上に,プロトタイプとして,UMap を用いて,初期実装を完成させることができたから.コンセプトを実証する上で,順調に研究は進んでいる. なお,予期しないことが生じる可能性として,プライバシーに配慮しなければならない応用が出てくることが考えられる.現時点では,我々の想定する仮想センサはプライバーに関わらない分野で進めているが,関与している場合には,研究倫理に即した方法で進めていく.
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度,まず対処するのが,前年度に必要性が明らかになった処理応答時間短縮である.画像そのものに転送時間がかかっているため,クライアント側での前処理も検討し,クライアント・サーバ間の機能分担の最適化を図る.次に,人の感情推定へ応用を進める.発話に基づく感情推定は,当方研究グループで先に進めていたが,この仮想センサの枠組みで,ネットワーク知識と連動させるための仕組みを作っていく. さらに,当初予定していたとおり,サービス発見方法をプロトコルとして組み込んでいく予定である.
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Causes of Carryover |
2018年度は,基本設計に注力することにして,実証に必要な機材を次年度に購入することとしたため,一部次年度に繰り越すこととなった.
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Research Products
(3 results)