2018 Fiscal Year Research-status Report
個別端末に最適化したパーソナルセルによる高速モバイルネットワーク
Project/Area Number |
18K11277
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
大塚 裕幸 工学院大学, 情報学部(情報工学部), 教授 (60594067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 実靖 工学院大学, 情報学部(情報工学部), 准教授 (50439262)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | モバイルネットワーク |
Outline of Annual Research Achievements |
マクロセルにピコセルをオーバーレイするヘテロジーニアスネットワークにおいて,ピコセルの拡張技術について検討を行った.特に,マクロセルとピコセルの周波数が異なる場合,あるいはマクロセルとピコセルの帯域幅が異なるヘテロジーニアスネットワークの最適な構成法について研究を進めた.まずはシステムレベルシミュレーションによりユーザスループット特性を評価するために,高速ワークステーションの設計とシミュレーションプログラムの作成を行った.シミュレーションでは19のマクロセルとマクロセル当たり90ユーザを基本とし,時間とともにユーザが移動する環境でそれぞれのユーザ端末のスループットを測定できるようにプログラムを作成した.ユーザスループットは平均と下位5%の両方を測定できるように設計し,その両方のユーザスループットを評価指標とした.次に,個々のユーザ端末のピコセルエリアが異なるパーソナルエリアを形成するネットワーク制御技術のアルゴリズムの検討を行い,それを先のシステムレベルシミュレーターに移植した.今回は,マクロセルからの参照信号を基にした下り回線の受信特性からパーソナルセルを形成する手法を取り入れた.また,提案したネットワーク技術の効果を簡易に検証するために,パーソナルセルは2種類とした.今後はこのパーソナルセルの数を増やして特性評価を行う予定である. さらには関連する技術として,通信品質を改善するリレー通信の研究も並行して進めた.特に,同一周波数を用いて同じタイミングで信号を中継するリレー通信の可能性について研究を行った.今回は,解析を中心に研究を進めたが,今後はこのリレー通信を先のシステムレベルシミュレーターに移植する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
システムレベルシミュレーションによりユーザスループット特性を評価するための高速ワークステーションの設計とシミュレーションプログラムの作成は順調に進展した.また,提案技術をこのシミュレーターに移植でき,基本的なユーザスループット特性が取得できるようになったため,研究は順調であると判断している.
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Strategy for Future Research Activity |
システムレベルシミュレーターの検証を進めるとともに,高速化を検討する.また,シミュレーションのパラメータを変更した場合において正常に動作するかどうかも確認する.今回は,マクロセルからの参照信号を基にした下り回線の受信特性からパーソナルセルを形成する手法を取り入れたが,今後はそれとは異なるパーソナルセル形成手法の検討を進め,その効果について検証する.
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Causes of Carryover |
システムレベルシミュレーターの拡張と研究成果発表のための国際学会旅費に使用する
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Research Products
(4 results)