2022 Fiscal Year Research-status Report
センシング情報および無線伝搬特性を活用した群衆行動推定
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18K11278
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
小川 将克 上智大学, 理工学部, 教授 (90624411)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 無線LAN / CSI / 呼吸数推定 / 回転数測定 / 物質推定 / 水の高さ推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度の研究実績は,論文誌1件,研究会・大会6件(内,招待講演1件)であった. 2022年度は,群衆行動に関わる行動推定として,(i)呼吸数推定に基づく人数推定を実施した.さらに,チャネル状態情報(CSI: Channel State Information)を利用したユースケースとして,(ii)プロペラ回転数測定,(iii)物質推定,(iv)水の高さ推定の研究を実施した. 主な研究成果:(i)部屋に存在する人数は群衆に関係する.呼吸数が人ごとに異なることを利用して人数推定を行った.人数が0または1名の場合の推定精度は高いが,2または3名の推定精度は,実際の人数よりも少ない人数で推定されることがあった.(ii)プロペラ回転数測定では,2021年度の成果として,プロペラからの距離や材質の違いについて論文誌としてまとめた.(iii)物質推定では,移動物体に対して通過区間推定と物質推定を行った.カメラを用いた通過区間とCSIから得られる通過区間の差異について明らかにした.(iv)水の高さ推定では,2021年度の成果として,同一容器における水の高さを高精度に推定できることを明らかにした.2022年度では,学習に利用する容器サイズとテストで利用する容器サイズが異なる場合についても高精度で推定するための補正方法と,障害物の有無による補正方法について明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は,新型コロナウイルス感染防止対策が緩和されたため,密になる環境で呼吸数推定による人数推定を行えた. さらに,プロペラ回転数測定,物質推定,水の高さ推定について研究を進めることで,CSI(Channel State Information)によるセンシングの適応領域について明らかになりつつある.
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Strategy for Future Research Activity |
多様なサービス創出のためにチャネル状態情報(CSI: Channel State Information)を利用した研究を進める予定である. さらに,無線LANのセンシングに関わる規格であるIEEE802.11bfの標準化動向を調査し,導入予定である機能を模擬したシステムを構築して測定を行う予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染防止対策により,実験を実施できない期間が生じたために,次年度使用額が生じた. 2023年度は,研究発表を重点的に実施する予定である.
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