2023 Fiscal Year Annual Research Report
Performance and Accuracy Optimization Framework for High-Bandwidth Low-Latency Approximate Interconnection Networks
Project/Area Number |
18K11285
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
平澤 将一 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 特任助教 (30436737)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Approximateネットワーク / 自動チューニング手法 / 性能揺らぎ / 浮動小数点数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ノイズ耐性の低い多値変調を用いることで広帯域を実現し、かつビット化けをあえて訂正しないことで低遅延を達成するApproximateネットワークのアプリケーションレベルでの最適化基盤を探求した。 具体的には、Approximateネットワークを用いて並列アプリケーションを実行する環境において、正しく動作することを保証した上で高速に実行できるパラメータセットを発見する自動チューニング手法を提案した。 Approximateネットワークにおいて自動チューニングを行う際の各試行には一般に性能揺らぎが存在するため、揺らぎを含む試行性能を使用してチューニング結果を決定すると、チューニング結果に正しくない揺らぎが発生する。ここから必然的に、本来求める最適なパラメータセットを発見できない問題が生じる。 実際NPBベンチマークのCGおよびFTにおいて、探索を打ち切るまで試行を行っても、手動で発見した最適なパラメータセットを発見する割合が高々40%程度と低い状況が存在することがわかった。 したがって本研究ではこのような性能揺らぎの問題に対応するため、あらかじめ一定数の試行を行うことで試行性能の標本平均を取得し、取得した標本平均を用いて、母平均を予測する区間推定を用いる探索手法を提案した。このとき2個のパラメータセットによる実行性能の比較には、取得した標本値ではなく、複数回試行することにより計算された信頼区間同士を用いて比較する。評価結果より、4アプリに対して平均で約26%の性能向上を得られることがわかった。 また、浮動小数点数のデータ値を考慮した並列アプリケーションの実行性能を向上させる通信精度自動チューニング手法を提案し、評価結果より並列アプリケーションに対して平均43%の性能向上を達成することを明らかにした。
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