2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research on application systems of searchable encryption
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18K11289
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大瀧 保広 茨城大学, 情報戦略機構, 教授 (30261738)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 検索可能暗号 / 暗号化インデックス / 実装 |
Outline of Annual Research Achievements |
検索可能暗号の典型的な応用例として、ドキュメントを暗号化してサーバに格納し、復号することなく特定のキーワードを含むドキュメントを取り出すものがある。一般に検索はキーワードと文書の対応関係を暗号化された形で記録する暗号化インデックスを用いて実現する。暗号化ドキュメントと暗号化インデックスを サーバに格納した後に、ドキュメントの追加更新削除が行えるように暗号化インデックスを構成するものを動的な検索可能暗号と呼ぶ。動的な検索可能暗号の研究では所望の機能を実現するために暗号化インデックスをどのように構成するかが重要となる。しかし数学的なモデルでの提案だけで実装まで行っていないもの も多い。このような提案モデルを実際にプログラムとして実現しようとすると様々な問題点が想定される。本研究では、暗号化インデックスのデータ構造とその 操作手順の実現時における問題点を解明することを目的としている。 2022年度は、評価用のデータセットを対象データとして、基本的なインデックスのモデルをオンメモリ、ファイルシステム、データベース(MariaDB,MongoDB)上の3つの手法で実装し処理速度などの問題点を調査した。オンメモリの実装が高速なのは当然であるが、システムとして長期間運用する上ではファイルシステムやデータベース上への実装は必須となる。ファイルシステム上に直接インデックスを構築したほうが高速であると予想していたが、実際はデータベース上に構築したほうが高速でありまた処理のばらつきがないことがわかった。データベースに組み込まれた高速化の機構が有効に働いているものと思われる。
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