2019 Fiscal Year Research-status Report
モバイルにおけるブラウザ追跡技術の実用化に関する研究
Project/Area Number |
18K11305
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
齋藤 孝道 明治大学, 理工学部, 専任教授 (90307702)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アトリビューション / ブラウザフィンガープリント / Webトラッキング |
Outline of Annual Research Achievements |
ブラウザフィンガープリント技術(以下、FP技術)とは、文字通り、ブラウザの指紋を使ってブラウザをサーバ側で識別する技術である。ここでの「識別」とは、同一ブラウザからのアクセスを同一ブラウザからのアクセスと判定し、違うブラウザからのアクセスは違うと判断することである。(これはあくまでサーバ側での識別で、どのサイトへ接続しているのか?を識別するWebサイトフィンガープリントとも違う。また、どこの誰がアクセスしているのかというように、利用者を特定しているわけでもない。)最近では、ブラウザベンダ各社がトラッキング機能を強化したり、我が国においても、個人情報保護委員会や公正取引委員会からも規制の声が上がっているように、世界的にも注目されている話題と言える。 さて、当該研究は、最終年度であり、昨年度までで、「識別・トラッキングの能力の調査・改善」、「変化するブラウザフィンガープリントの同定する技術の開発」、「トラッキングシステムの開発」を実施する予定であった。昨年度は、予定通りの進捗であり、大きな成果を得ることができた。例えば、大規模な実験(総アクセス数2千万以上のアクセス、60万種類の端末)で、precision、recall、accuracy、F1のいずれもで、0.99以上の結果を得ている。これは、大変素晴らしい結果であると言える。今回ご紹介した結果はいくつかの実験のうちの一つであり、他の実験でも同様の良い結果を得ている。いずれも、FP技術に対し機械学習の手法を効果的に導入したことが精度向上に繋がったと推察される。さらに、精度の議論だけではなく、大規模なデータの処理速度向上は大きな課題であったが、数百万~数千万のデータを処理し、その処理速度向上においても一定の成果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当該研究は、最終年度であり、昨年度までで、「識別・トラッキングの能力の調査・改善」、「変化するブラウザフィンガープリントの同定する技術の開発」、「トラッキングシステムの開発」を実施する予定であった。 昨年度は、予定通りの進捗であり、大きな成果を得ることができている。 また、大規模な実験で、precision、recall、accuracy、F1のいずれもで、0.99以上の結果を得ている。 これは、大変素晴らしい結果であると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度においては、次の項目について実施する予定である。 「識別・トラッキングの能力の調査・改善」、「変化するブラウザフィンガープリントの同定する技術の開発」、「トラッキングシステムの開発」、「ブラウザフィンガープリントを用いたWebトラッキングの応用技術の提案」 大規模な実験で、大変素晴らしい成果を得ているので、より実践的な応用にチャレンジする予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、年度末の出張がキャンセルになったため。 次年度は、人件費・謝金に使用する。
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Research Products
(12 results)