2019 Fiscal Year Research-status Report
Construction of data-driven simulations through video analysis of self-propelled particle systems
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18K11338
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
高見 利也 大分大学, 理工学部, 教授 (10270472)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 泰三 九州大学, 情報基盤研究開発センター, 学術研究員 (20467880) [Withdrawn]
下川 倫子 福岡工業大学, 工学部, 助教 (80554419)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 動的モード分解 / Shifted DMD |
Outline of Annual Research Achievements |
2年次の研究としては、初年度の研究によって有効性が明らかになった動的モード分解による手法を、複雑な自己駆動粒子系の運動に適用するためのシステム開発を実施した。さらに、これを利用した誤差解析の手法を新たに検討し、運動状態の変化点の検出に応用できることを示した。 まず、動的モード分解を2次元のBoidモデルによる粒子系に適用し、自己駆動粒子系の運動解析を実施することに関して、特異値分解によって擬似逆行列を求め、動的モード分解の手順に従ってモードを得るためのプログラムを開発した。ここでは入力として数値計算によって得られた粒子座標の時系列をそのまま利用したが、実験を録画したビデオ映像を入力として解析することについても、動的モード分解の部分はそのまま利用が可能である。この解析によって運動モードの取得をすることができたが、入力とした運動が多数の粒子による乱雑な運動であったため、シミュレーションを構築できるだけの明確なモード情報として取得することはできなかった。効率的なシミュレーション構築のためのモード情報の取得を実現するために、比較的規則的なデータを利用して検証を実施することから始める必要があることが分かった。 動的モード分解を利用した誤差解析については、特異値分解の実施後、元のデータの近似的な再構成が可能であることを利用して、時系列の部分ごとの再構成誤差を評価するという手法(Shifted DMD)を新たに開発し、これによって、運動モードの変化点を検出できることを明らかにした。この結果は、すでに国際会議で発表し、国際会議論文として公開される予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究予定では、2年次には運動分析によって効率的なシミュレーションの構築ができるところまで実施することになっていた。現時点では、大規模なシミュレーションを効率的に実施するところまではできていないが、運動の再構築の誤差評価が終わり、運動分析を応用する方向性が確立できている。このことから、概ね予定通りの進捗であると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の研究実施内容については、2年時までの研究成果のまとめと、対外的な発表を実施することとしていたため、これまでの成果について可能な限り広く発表していくことを実施する。特に、映像解析分野とデータ分析手法の分野について、広く国際会議などでの発表を計画していく。新型ウィルスの影響で海外渡航が困難な場合があるが、年度の後半に集中して成果発表を計画していくことで回避していく予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度後半に成果発表を予定していたイベントが中止やオンライン開催となり、旅費として利用する予定だった分が、残額として残ってしまっているため。最終年度での使用計画は、以下の通りである。研究代表者、分担者共に、国際会議での成果発表旅費としての使用を予定しているが、感染症の収束が進まず海外渡航が困難な場合には、データの整理・保存や結果の提示を目的とする計算機サーバの購入に充て、研究成果を広く公開するために利用する。
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Research Products
(6 results)