2018 Fiscal Year Research-status Report
多視点映像の幾何変換技術の発展とスポーツ教示システムへの応用
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18K11353
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
菅谷 保之 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00335580)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 注視画像生成 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究課題「カメラと注視点の位置関係が未知な場合の自由視点映像生成」については、従来、注視画像を作成するためには撮影した画像間のカメラ運動を推定してその3次元情報を利用して注視画像を作成するためのカメラ姿勢を計算し、注視画像を作成する方法が用いられてきた。それに対して我々は、注視画像を作成するために必要な3次元情報をパラメータとした射影変換行列を定式化して、画像のマッチング技術によって3次元情報を用いることなくそれらのパラメータを推定する手法を提案した。これは、注視画像の作成に必要な注視点の3次元位置、カメラの光軸回りの回転、焦点距離の調整といった情報をそれぞれ、注視点の画像中での位置、画像面の回転、画像の拡大縮小パラメータといった画像上から得られるパラメータに置き換え、基準とする画像との画像の一致度を最大にするパラメータを推定するものである。提案手法方の有効性を示すために実画像実験を行い、パラメータの初期値の与え方などの改善が残るものの、手法の有効性を確認した。そして国際会議に投稿しポスター発表として発表する予定である。 研究課題「カメラと注視点の位置関係を正確かつ安定に求める技術の開発」については、手法の理論部分を検討している段階である。 研究課題「スポーツシーンを自由な視点から自由な時間軸で再現可能な教示システムの開発」については、スポーツシーンを撮影対象にするため、フレームレートの高い撮影が行えるカメラを購入して、システムを構成する準備を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題のうち、「カメラと注視点の位置関係が未知な場合の自由視点映像生成」に関しては、当初計画した通り、その理論設計を行い、実画像実験によりその理論妥当性と実用性を確認した。その内容について国際会議に投稿してポスター発表として発表する予定である。そのため、今年度予定していた提案手法の有効性検証まで進められていると考えられる。 一方、「カメラと注視点の位置関係を正確かつ安定に求める技術の開発」では、第1の研究課題で得られた成果をもとに本来の3次元情報を推定する理論の構築を進めているところであり、おおむね計画通りに進んでいる。 最後に、「スポーツシーンを自由な視点から自由な時間軸で再現可能な教示システムの開発」では、予算内で購入できるフレームレートの高いカメラを選定することに難航し、昨年度中には研究目的に使用できると考えられるカメラを試験的に購入してその性能を確認するにとどまった。そのため全体的なシステム構成についても今年度に使用するカメラに基づいて検討していく必要がある。そのため、この課題については当初の計画から少し遅れていると判断する。 上記より、総合的にはおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
全体的には計画通りス進んでいると考えられるので、基本的には計画通り進めていく。ただし、システム構築に関しては早急に使用するカメラを決定して、実験に必要なカメラ台数をそろえて環境を構築していくつもりである。 残りの研究課題については計画にそって進め、研究成果を発表していく。
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Causes of Carryover |
昨年度購入を予定していた高速度カメラは1台の価格が高価であり予算内で研究に必要な台数を用意できないと判断し、代わりのカメラを探したが昨年度中に決定することができずに次年度に持ち越したため。
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