2019 Fiscal Year Research-status Report
マイクロホンアレイを用いた肉伝導における音源位置推定と雑音抑圧に関する研究
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18K11377
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
西島 恵介 大分大学, 理工学部, 助教 (30237698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古家 賢一 大分大学, 理工学部, 教授 (10643611)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | シャント音 / 狭窄 / 音響特徴量 / 位置推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
シャント音は狭窄位置では高い周波数が多く含まれているが,狭窄位置から離れるほど高周波成分が失われ,正常なシャント音に近づく。そのため,狭窄位置から離れた位置で収集された音では狭窄の定量化が正しく行えない場合があり,正しい狭窄位置での計測が必要となる。 本年度は昨年度の課題であった1脈拍の切り出し手法について,脈拍の概形を捉え,波形の上下限を用いて自動的に切り出す手法を提案した。結果として,脈拍の長さなどの個人差に対応した切り出しが可能となった。 また,SVMとランダムフォレストの2つの識別手法で比較を行い,同じデータ,特徴量を使用した実験ではランダムフォレストの方が高精度であった。 昨年度の課題であった,学習アルゴリズムを用いて識別する際のデータ不足に対して,伸縮,移動処理を用いたデータ拡張手法を提案した。データ拡張により学習データを増加させ学習したモデルを用いることで識別精度が向上した, 昨年度提案した各測定位置の音響特徴量を用いて識別する手法を提案した。まず,狭窄位置の推定し,その後,推定した狭窄位置の特徴量を用いて識別する手法を提案した。狭窄位置の推定がズレる場合があり,識別精度も不十分であった。そこで,全ての位置の特徴量を用いて識別する手法を提案した。その結果,位置推定後に識別する手法に対して精度は向上したがまだ不十分であり,今後,特徴量,識別アルゴリズムについて検討する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題に適している音響特徴量をさらに検討する必要がある。また,継続して狭窄音の収集を行い,データ数を増やす必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度については,今年度の進捗状況で説明した検討点について,今後検討を行う。 さらに,単一マイクロホンと加速度センサー等による相対位置把握によるデータ測定を用いた狭窄位置の推定について検討する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響による学会の中止により,年度末直前に余剰が発生したため。次年度の研究発表に使用する。
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