2020 Fiscal Year Annual Research Report
Fine-grained modeling of the conditional selectivity of video features for the enhancement of video retrieval and filtering
Project/Area Number |
18K11386
|
Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
片山 紀生 国立情報学研究所, コンテンツ科学研究系, 准教授 (60280559)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 映像特徴量 / 状況別選択性 / テレビアーカイブ / 映像検索 / 映像選別 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、社会には膨大な映像メディアがあふれているが、それらを有効かつ安全に利用するために必要となる映像検索や映像選別の技術はまだ十分な精度では確立できていない。そのような技術の確立を難しくしている要因としては、映像内容の多様性に由来する対象依存性や定量的解析の困難さがある。本研究の目的は、これらの問題を、大量の映像データに対する「状況別選択性の細粒度モデル化」というアプローチによって克服することにある。最終年度となる2020年度には、プロトタイプシステムの構築、および、防災・安全のためのマルチメディア・データ・アナリティクスを対象として実証実験を行った。 近年、マルチメディアデータを対象としたアナリティクスとして、マルチメディア・データ・アナリティクスに関心が高まり、大量のマルチメディアデータを解析および可視化するための基盤として、方法論やプラットフォームの研究開発が進められている。例えば、テレビアーカイブには、様々な災害、事件、事故に関するニュースが蓄積されており、テレビアーカイブを用いたデータ・アナリティクスを活用することにより、テレビを短時間視聴するだけでは得られない多様な情報が得られる可能性がある。 テレビアーカイブを解析する際には、対話的な解析プロセスの中で、キーワード検索などによって得られたショットを基点として、関連するショットを探索することが求められる。特に、言語、音声、映像を組み合わせたマルチモーダルな探索を行うことにより、関連ショットを効果的に検出する必要がある。本研究の「状況別選択性の細粒度モデル化」というアプローチはこのような目的に適しており、解析事例としてコロナ禍でのテレビ報道に着目することでその有効性を検証した。テレビアーカイブを用いた防災・安全のためのマルチメディア・データ・アナリティクスは、災害・事故の解明・予防にとって有用であると考えられる。
|
Research Products
(1 results)