2018 Fiscal Year Research-status Report
3D表示物との自然な相互作用を可能にする視覚的知覚情報の推定に関する研究
Project/Area Number |
18K11404
|
Research Institution | Tokiwa University |
Principal Investigator |
鈴木 雅洋 常磐大学, 人間科学部, 助教 (30397046)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上平 員丈 神奈川工科大学, 情報学部, 教授 (50339892)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | ヒューマンインタフェース / ヒューマンコンピュータインタラクション / 共同作業環境 / バーチャルリアリティ / 拡張現実 / 臨場感コミュニケーション / ユーザビリティ / 複合現実 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、3Dディスプレイを用いた複合現実環境(ミクストリアリティー)で3Dディスプレイの画面から飛び出して見える3D表示物に対してユーザーが直接自分の身体を使って相互作用する際、現実の物体と相互作用をおこなう場合と同じように自然な相互作用を可能にする技術の実現を目指している。この実現にはシステム側がユーザーの3D表示物に対する視知覚情報を取得する必要があり、本研究では、ユーザーの身体運動を実時間で定式化することによりこの情報を取得する技術を研究して、この本技術によって円滑でかつ自然な相互作用の実現を目指している。さらに、本研究では、運動の定式化により未来時刻の運動予測を可能として、これを応用して危険回避などの緊急動作を支援できるシステムの可能性を示して、本技術の発展性・拡張性を示すことも目的としている。 本研究期間における目標は、実用に向けた技術の高度化、および用途の拡大に向けた技術の拡幅化であり、これらの目標を達成するために平成30年度は次の項目について検討した。 1)3D表示物に対する奥行き知覚とユーザーの身体との関係を検討した。これまでに、手で触れる動作や手で打つ動作で手の速度と時間との関係がガウス関数で近似できることを示したが、平成30年度は同型の類似の関数についてや修正項の追加についても調べて、よりよく近似できる最適な関数を検討した。 2)3D表示物の奥行き知覚の特性を検討した。3D表示物と実物とが重なり合ったときの奥行き知覚の特性や、3D表示物と実物とがそれぞれのエッジで接触しているときの奥行き知覚の特性を検討した。さらに、これらの奥行き知覚特性の下での本技術の適用可能性を検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していた被験者実験の一部や研究成果発表の一部が実施できなかったが、交付申請書に記載した研究の目的、および研究実施計画をおおむね達成できているので、おおむね順調に達成できていると評価した。
|
Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載した研究の目的、および研究実施計画に沿って研究を推進する。なお、平成30年度に実施できなかった被験者実験の一部や研究成果発表の一部もおこなう。
|
Causes of Carryover |
[理由]平成30年度に実施できなかった被験者実験の一部や研究成果発表の一部を平成31年度におこなうために、そのための研究費も平成31年度に繰り越すこととした。 [使用計画]次年度使用額は、上記理由に記載した未実施の被験者実験の一部や研究成果発表の一部のために使用する計画である。平成31年度の研究費については、交付申請書に記載した当初計画どおりに使用する。
|