2019 Fiscal Year Research-status Report
An Empirical study on the signal modalities sent by computers with advanced intelligence and human acceptability of the signal
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18K11409
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
市野 順子 東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (50452040)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | CSCW / 振動フィードバック / ディスカッション支援 / フィールド実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
■研究の目的:人とコンピュータが共存する社会へと変遷する中で、より高度な知能を持ったコンピュータに対して、人はどう感じどう振る舞うのかを、私たちは理解しておく必要がある。本研究は、オフィス会議の場に焦点を合わせる。知能を持ったコンピュータが会議の場で、人にシグナルを送る際に有効なシグナルのあり方――どのモダリティ(視覚、触覚等)をもつシグナルを、どのようなシグナルパターンで、どのような立場の人に送れば、人の振る舞いや心理、ひいては会議にポジティブな影響を与え得るのか――を明らかにする。 ■研究課題:本研究は、会議の場でコンピュータが人に行動の変化を図るためにシグナルを送る際のシグナルの提示方法に関して、次の3つの研究課題を設定した。[RQ1]行動の変容を図るためにコンピュータが人に送るシグナルは、どのモダリティが有効か?、[RQ2]行動の変容を図るためにコンピュータが人に送るシグナルは、どのようなパターンが有効か?、[RQ3]行動の変容を図るためにコンピュータがシグナルを送る相手は、どのような立場の人が有効か? ■研究課題の解決方法 1. Wizard of Oz法(オズの魔法使い法)を用いた実験:上述した3つの研究課題を検証するためには、コンピュータが人間のファシリテータと同程度に知的である必要があるが、現在の技術では実現が困難である。そのため本研究は、Wizard of Oz法を用いて実験を行う。 2. 企業のリアルな会議をフィールドとした実証実験:会議における人の社会的行動を、従来の実験室実験で観察することは極めて困難であることが予想される。そのため本研究は、企業の実際の会議を対象にして、実証的研究を行う。 ■本年度の実績:2年目である本年度は、研究実施計画に沿って、企業の実会議を対象とした実証実験を通して収集したデータの分析を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度から次年度にかけて実施予定であった、企業の実会議を対象とした実証実験を通して収集したデータの分析を、予定通り実施できた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である次年度は、以下の項目を実施する予定である。 ・本年度に引き続き、企業の実会議を対象とした実証実験を通して収集したデータの分析を行い、効果の検証を行う ・得られた知見を総括した、コンピュータによるシグナル提示方法のガイドラインの開発を行う
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Causes of Carryover |
■理由:計画当初予定していた人件費が、共同研究先の協力によりほぼ発生しなかったため、人件費の計上が予定より小額であった。 ■使用計画:本年度は、計画通り使用する予定である。繰り越し分の約90万円は、実験データ解析を追加で行う予定であり、そのデータ解析補助(人件費)として使用する予定である。
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