2018 Fiscal Year Research-status Report
オントロジーと機械学習及びコホート調査情報を用いたフレーム問題へ取り込み
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18K11420
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高井 貴子 (五十嵐貴子) 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 非常勤講師 (60222840)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | オントロジー / ゲノム疾患研究領域 / フレーム表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゲノム疾患研究領域におけるオントロジーを真に活用するためには有用なインスタンスを生成できるか、という問題解決が必要である。この問題解決のため、open-worldを前提とするaxiomベースのオントロジーに、closed-worldにおけるドメイン特異的な知識を表現するフレーム理論を組み合わせた方式を試みる。 平成30年度は、形式化の対象世界の調査と論点の洗い出しを行った。ゲノム疾患研究領域は、2001年のヒトゲノム配列の決定が開始時点となるが、その本格化は次世代シークエンス技術により個々人のゲノム配列が現実的となった2007年ころとなる。本研究領域が国家戦略上の地位を確立するのは、2015年の米国の前オバマ大統領によるprecision medicine initiative政策であり、更に2018年に英国から発表された500万人全ゲノム配列解析計画である。 このゲノム疾患研究の歴史を踏まえ、概念化においては、本領域のサイエンスとしての役割に加えて、技術開発の役割と、更に社会実装の役割の3本の柱を意識した考察が求められる。特に3本目の柱である社会実装の役割は、本研究が「ヒト」を対象としていることに由来する特徴であり、独自の注意深い洞察が必要と考えられる。 本年度においては、これらの論点の整理のため、米国All of Us、英国 Genomic England, UK Biobank、豪州 Australian Genomics、カナダ Genome Canada、欧州連合 EMBL、フィンランド 国家医療システム, Biobank, Exile beacon、スイス 国家医療システム、日本 DDBJ, NBDC, DBCLS、国際 GA4GH といった、国際的に疾患ゲノムデータ共有と標準化に従事する団体/研究者と幅広い意見交換を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度においては、形式化の対象世界の調査と論点の洗い出しに加えて、近年光が当てられていなかったフレーム問題を掘り起こし、最先端のオントロジー研究成果に照らした検討を行う予定であったが、対象世界の調査に予定外の時間が掛かってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度においては、平成30年度に実施できなかった、フレーム問題の掘り起こしと最先端のオントロジー研究成果に照らした検討を行う。更に、機械学習を利用した形式化支援を目指し、対象世界のデータをDeep Learningで学習し、対象世界の特徴的なパターンを抽出を行う。
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Causes of Carryover |
International Conference on Biomedical Ontology 2018に参加の予定であったが、本務の都合で参加日程を確保できなかった。 2019年度にはInternational Conference on Biomedical Ontology 2019に参加するとともに、2019 National Initiatives Meetingにも参加して、世界における疾患ゲノム研究データの標準化について更に調査する。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Respiratory resistance among adults in a population-based cohort study in Northern Japan.2019
Author(s)
Miura E, Tsuchiya N, Igarashi Y, Arakawa R, Nikkuni E, Tamai T, Tabata M, Ohkouchi S, Irokawa T, Ogawa H, Takai-Igarashi T, Suzuki Y, Kuriyama S, Tamiya G, Hozawa A, Yamamoto M, Kurosawa H.
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Journal Title
Respir Investig
Volume: S2212-5345
Pages: 30226-0
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Omics research project on prospective cohort studies from the Tohoku Medical Megabank Project.2018
Author(s)
Koshiba S, Motoike I, Saigusa D, Inoue J, Shirota M, Katoh Y, Katsuoka F, Danjoh I, Hozawa A, Kuriyama S, Minegishi N, Nagasaki M, Takai-Igarashi T, Ogishima S, Fuse N, Kure S, Tamiya G, Tanabe O, Yasuda J, Kinoshita K, Yamamoto M.
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Journal Title
Genes Cells
Volume: 23
Pages: 406-417
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] Epigenetic modulation of Fgf21 in the perinatal mouse liver ameliorates diet-induced obesity in adulthood.2018
Author(s)
Yuan X, Tsujimoto K, Hashimoto K, Kawahori K, Hanzawa N, Hamaguchi M, Seki T, Nawa M, Ehara T, Kitamura Y, Hatada I, Konishi M, Itoh N, Nakagawa Y, Shimano H, Takai-Igarashi T, Kamei Y, Ogawa Y.
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Journal Title
Nat Commun.
Volume: 9
Pages: 636
DOI
Peer Reviewed
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