2021 Fiscal Year Annual Research Report
Argument-based Bayesian generative models for argumentation mining
Project/Area Number |
18K11428
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
木藤 浩之 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 客員研究員 (90705287)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 議論 / 議論マイニング / 形式的議論 / ベイズ統計 / 生成モデル / 逆問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
文章や演説から論争的な会話の構造を抽出し,議論の要素を機能ごとに分類しようとする研究である議論マイニングが精力的に進められている.本研究では,広義の形式論理である形式議論学を用いて議論マイニングに取り組んだ.論証間の攻撃関係が与えられるとき,形式的議論の意味論はどの論証が生き残るべきかを教える.論証間の攻撃関係と議論の帰結の間にあるこの因果関係を確率モデルとして定式化した.そして,観測される議論の帰結から論証間の攻撃関係の事後分布を求めるというベイズ推定問題を考えた.言い換えると,形式的議論の意味論が扱う問題(順問題)の逆問題を研究した.
研究計画書に記載したとおり,最終年度の主な目的は本研究の学術的特徴づけと関連問題の分析である.次の二つの重要な発見があった.第一に,我々の確率モデルは逆問題だけでなく,順問題および,順問題と逆問題の複合問題を扱えることが分かった.議論の帰結が観測されるときに,複合問題はまず論証間の攻撃関係を推定し,その推定した攻撃関係を使って議論のさらなる帰結を予測する.同時に,さらなる計算量的な工夫が必要なことも分かった.第二に,この逆問題の発想は形式的論理の意味論にも適用すべきことが分かった.実際に,この発想はいくつかの論理的推論,非単調推論,准無矛盾推論,予測的推論,統計的推論などを統一的に説明することが分かった.これらの成果をまとめ,1件の査読付き論文を人工知能と認知に関する国際ワークショップで発表し,4件の論文をarXivで公表した.
|
Research Products
(3 results)