2019 Fiscal Year Research-status Report
Automatic Generation of Kaomoji based on Emotions, Gestures, and Situations
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18K11455
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Research Institution | Otemae University |
Principal Investigator |
奥村 紀之 大手前大学, 現代社会学部, 講師 (40510277)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 顔文字 / 生成 / 分類 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、顔文字の自動生成に関する研究において重要となる、顔文字の自動分類機能に関する研究成果報告を中心に研究活動を進めた。顔文字はすでに数十万種類というオーダーで抽出されており、日々新しい顔文字が生成されている状況にある。本研究の主目的である顔文字の自動生成においては、全く新しい顔文字を自動生成することよりも、既存の顔文字の統計的な情報から、新たな顔文字を生成することを目的としている。したがって、近年新たに生み出される顔文字がどのような顔文字をベースとして組み立てられているものかを解析する必要がある。 2019年度の研究では、顔文字を約3000種類の原形(顔文字の基本をなす顔文字の基本形)へと分類し、新しく生成された顔文字がどの分類に属するかを自動抽出する研究を試みている。これにより、未知の顔文字を検出した際もどのような基本形を持つかを推定することが可能になり、周辺に付属するパーツを切り分けることが可能なる。 パーツの切り分けが可能になったことで、どういったパーツが基本形の顔文字に付与されやすいかという統計情報が取得可能となり、2020年度(最終年度)の目標である顔文字の自動生成につなげることができる。 顔文字の自動分類システムでは、単純なニューラルネットワークを構成することで多クラス分類を実現しており、およそ70%程度の正解率で分類先を特定することができている。これは、顔文字の種類数が数十万単位であることを考慮すると、十分な性能が出ていると考えられる。 本件に関して、人工知能学会2019年全国大会や、国際会議KMISにおいて研究成果報告を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は3年間を予定しており、2年目の目標である顔文字の自動分類はほぼ完成している状況にある。したがって、3年目(最終年度)の研究計画には支障なく、概ね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、敵対的生成ネットワーク(GAN)などを活用した顔文字の自動生成に関する研究を進めていく。顔文字の自動生成においては、顔文字の原形をベースとするということに基準を置いているが、顔文字には感情や状況を表す様々な成分が含まれていることが明らかになってきており、これらの状況をどのように生成アルゴリズムに加味していくかが本年度の研究の大きな狙いである。 本研究と並行して進めている感情の自動抽出の研究などの成果を組み合わせることによって、感情や状況に基づく顔文字の自動生成技術の開発を進めていく。すでに感情の自動抽出では、「推定しやすい感情」「人間でも推定が困難である感情」といった評価分析を進めており、感情抽出が容易な分の傾向が分かってきている。こういった情報をGANの入力として、顔文字を自動的に生成する技術を開発していきたい。
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Causes of Carryover |
本研究が予定よりも順調に進んでいるため国際会議での報告が2件に増加し、その分の参加費等での支出が予定を上回っているため。
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Research Products
(4 results)