2018 Fiscal Year Research-status Report
On establishing methods of acquiring knowledge for evolutionary computation
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18K11470
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高木 英行 九州大学, 芸術工学研究院, 教授 (50274543)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 進化計算 / 対話型進化計算 / firework algorithm / fitness景観 / awareness computing |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,次の四つの取り組みを行う.(1) 進化計算アルゴリズム改善・新規開発に利用可能な知識の獲得,(2) 設計者に探索解の妥当性を説明できる知識の獲得,(3) 対話型進化計算(IEC)ユーザの評価特性を説明する知識の獲得,(4) IECユーザ自身の評価特性を気づかせる知識の獲得. 取り組み(1)は主にfirework algorithm (FWA)と差分進化(DE)の改良を中心に行い,多段式炸裂FWA,推定収束点+FWA,偵察FWA,競合DEを発表した.しかし,性能改善に有用な知見獲得までには至っておらず,2年目以降の課題である. 取り組み(2)の産業界でECの実務利用をされている方々からのヒアリングは,初年度では行っておらず2年目以降の予定である. 取り組み(3)は心理実験データ(単旋律を入力とし主観的な調性度合を出力とする実験)をファジィルールと進化計算でモデリングする研究に着手し始めた.音楽の調性感の度合が何に依存するかの知見がファジィルールとして抽出することが目的である. 取り組み(4)は,線画顔画像の特徴量をニューラルネットで縮約し,縮約された情報を動的に変化させることで感情表現要因に気づかせる研究を発表した.線画の場合,このアプローチで眉や口などの動きが感情表現に直接影響する要因に容易に気づくことを確認した.第2段階として,ライティングパラメータが間接的に陰影で顔の感情表現を行う題材を取り上げ,ライティング要因を気づかせる実験に着手し始めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度なので,研究進捗状況は上記研究実績の概要と同じである.
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Strategy for Future Research Activity |
初年度の取り組み(1)は,複数の進化計算アルゴリズムの改善・改良を行ったが,その解析を通じてのfitness景観情報の獲得までに至っていないので,2年目は解析に重点を置いてfitness景観情報抽出を目指す.景観情報の中でも局所最適解領域情報に注力し,局所最適解探索,あるいは,局所最適解領域の分離のアルゴリズムを開発する. 初年度では取り組み(2)を行っていないので,2年目はこのヒアリングを行う. 取り組み(3)では,取り組み始めた人間の心理モデルを構築し,ルールの形で知識を抽出する取り組みを本格化させる.モデリングのためのデータは,聴覚心理グループの協力を得て人間の入出力データ(単旋律入力と主観的調性感出力)を入手し,進化計算によるファジィシステムの設計を行う過程で得る. 取り組み(4)は,パラメータと人間の観察が直接的でない難易度の高いタスクとして,CGライティングによる3次元CG顔画像のライティング表情を取り上げ,顔のライティング表情と印象の関係を気づかせるawareness支援システムの構築を主として行う.
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Causes of Carryover |
約33万円の差額が生じた理由は,約22万円のRA雇用計画だったが予定していた院生が別プロジェクト雇用のため,計画の半分しか雇用できなかったことと,国際会議発表のうち,GECCO2018とSMC2018が日本国内で開催されたため,参加旅費宿泊日当手当が予定よりも少なくなったため. この余裕分は,2019年度の研究発表に用いる予定である.
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