2019 Fiscal Year Research-status Report
Prediction from motion by machine learning using geometric algebra
Project/Area Number |
18K11477
|
Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
橘 完太 工学院大学, 情報学部(情報工学部), 准教授 (20402539)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 機械学習 / クリフォード代数 / ロボットヨット / 実機制御 / ASV / ASSV |
Outline of Annual Research Achievements |
平成31年度令和元年度は、人類の「動きから先を読む」能力を計算知能技術によって理解および拡大する研究をおおむね順調に進めた。動きから先を読むにはまず、自身の置かれている状態を認識する必要がある。次に、状態と目的に応じて行動を決定する必要がある。自律移動ボートAutonomous Surface Vehicle(ASV)と自律移動ヨットAutonomous Surface Sailing Vehicle(ASSV)の状態認識と行動決定において機械学習の基礎的な内容ではあるが、実機に実装し湖上を実走する実験を実施した。これまでInternational Robotic Sailing Conferenceなどで発表された国内外の研究では、ASVおよびASSVの状態認識と行動決定のモジュールは設計者の主観に基づいて設計されており、データから学習する方向性はこれまで実機による実証実験がなされていなかった。 そこで、状態認識として、ASSV自身の位置・速度の他に風の向きと強さを状態変数として粒子フィルタを用いて推定(古賀・橘)/ASSVの衝突危険度のファジィ推論による導出(武田・橘)を行った。また、行動決定においては、ASVの状態変数と行動変数の間の入出力関係のニューロ進化による獲得(齋藤・橘)/ASSVへのニューロ進化の適用(松本・橘)/ASSVの状態変数と行動変数の時系列データからの強化学習(藤原・橘)を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
人類の「動きから先を読む」能力を計算知能技術によって拡大する研究が国内外で非常に盛んになっているため、我々も相当の進捗ペースを想定して計画した。自律ボートASVおよび自律ヨットASSVの状態認識と行動決定に機械学習の基本的な手法を導入し実機実験を行った。 令和元年度は、秋以降、台風の影響でふだん実験に使っていた彩湖が閉鎖された。そのため、霞ケ浦での実験を余儀なくされ、移動や準備を含めて水上実験の実施計画を抜本的に見直した。その結果、実機への実装と実走実験はおおむね順調に進捗し、概要で述べたような成果を得た。なお、令和2年以降の実験の様子はYouTubeで「L4i知能情報研究室 東京カンターレイク」を検索すると閲覧できる。また、卒論発表会での発表も「L4i知能情報研究室 卒業論文発表祭」で検索すると閲覧できる。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和2年度はコロナ肺炎騒動の影響で遠隔での研究室運営を余儀なくされているが、遠隔ワークには文献調査や実験計画を効率化できる面もある。人類の「動きから先を読む」能力を計算知能技術によって拡大する研究を進める。「動き」をどのような数学的枠組みで定式化・実装するか、「先を読む」際に何を出力すればよいか、という深いレベルから考察し、既存のパターン認識・異常検知・プランニングの各手法とは異なる斬新な手法をASVおよびASSVの実施実験などを踏まえて研究していく。 応用先は、引き続き実環境でのASSVとする。また、その途中段階として、動力船ASVを用いた水上での機械学習を行い、上記の抜本的な新手法を試みる。引き続き、さまざまな機械学習手法の複素数化・四元数化の効果を検討していく。
|
Research Products
(3 results)