2022 Fiscal Year Annual Research Report
Excitation-inhibition equilibrium and information processing function guided by synaptic learning
Project/Area Number |
18K11486
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
保坂 亮介 芝浦工業大学, システム理工学部, 准教授 (80569210)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 興奮性 / 抑制性 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経回路の興奮性と抑制性のニューロンは、その数と強度が均衡し(興奮抑制均衡)、多くの神経機能を担保している。非定常な入力を処理する系において、均衡状態はシナプス学習によって動的に組織されるべきであるが、そのための最適な学習関数が不明である。また、均衡にとっての最適な学習関数と、情報処理にとっての最適な学習関数は同一であろうか。そこで本研究は、興奮・抑制シナプスにSTDP学習則を持つ相互結合型神経回路において、均衡とその情報処理的観点から、最適なシナプス学習関数を導出し、この問いに答える。研究は次の手順で行われた: (1) 興奮・抑制ニューロンからなる神経回路を計算機上に実装する。 (2) 様々な関数形のSTDP学習関数のもとでの興奮抑制均衡構造を調べる。 (3) 学習関数による情報変換機能の修飾を検証し、情報処理機能における最適な学習関数を導く。 本年度は(3)を調べた。その結果、興奮性と抑制性は異なる学習関数が適切であることが導かれた。特に、抑制性の学習関数はメキシカンハット型が有用であった。
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