2021 Fiscal Year Research-status Report
Development for Environmental Education in Early Childhood Education through Indigo Dyeing and its application to KANSEI Education
Project/Area Number |
18K11498
|
Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
佐々木 和也 宇都宮大学, 共同教育学部, 教授 (60292570)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 環境教育 / ESD / 藍染 / 集中度計測 / 伝統文化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,環境教育の定着が望まれている幼児教育を対象に,藍染を取り入れた保育プログラムを開発することを目的としている。その特徴として,ジャパン ブルーとしての文化的価値をもつ藍染を取り上げ,保育園における年長児用藍染活動プログラムを実践保育園と共同で作成する。作成したプログラムの有効性を 考察するために,担任保育士による活動毎のエピソード記録法,実践事後描画,インタビュー等の質的評価,染色活動等の動きが 少ない場面における集中度の 計測による量的評価を行う.最終的に,藍染活動を通した保育実践における感性教育的価値を検討し,豊かな感性を育むうえで藍染が果たす可能性について明ら かにしたいと考えている。 1年目は,これまでの保育実践のリフレクションならびに関連文献の調査から,2年目の実践プログラムを策定し,それを実践し,ビデオ記録,エピソード記録か ら実践成果を抽出し,新保育三法で示された「10の姿」との関連を記述することができた。記録シーンは,種まき,日々の畑活動,沈殿藍づくり,藍染(Tシャ ツ,幟旗づくり),日々の藍甕管理である。 また,各活動における集中度計測において,サーモグラフィー画像の取得における課題ならびにデータ解析方法につ いて検討し,最終年度での計測に向けて連携研究者と共に議論することができた。 しかし,R3年度もコロナの影響を受け,とくにサーモグラフィの画像取得予定であった7-8月と2月に保育実践をすることができず,再延期を申請することとした。一方で,連携園である宇治市の保育園の藍建て及び藍染に関する保育ノウハウを教授し,園児の姿とエピソードを記録することで,藍の活動が幼児期の環境教育に与える影響の質的データを収集することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
延期申請をしたR3年度も,COVID-19の関係で保育園での実践が十分にできなくなり,1年間のプログラムの成果としての検証データが若干不足している。また,予定していた藍染,卒園証書づくり,卒園製作時の集中度計測を実施することができず,COVID-19以前の予備実験データのみでの解析しかできないで いるため,「やや遅れてい る」と評価する。
|
Strategy for Future Research Activity |
R2年度のESD評価スケールに基づいた藍染保育の改善プランを元に実践を行い,連携保育園と協働でビデオ記録,エピソード記録,ICTを活用したデータ共有を通して,藍染保育におけるESD効果について総括する。また,本年度から連携保育園の姉妹園が実践場所として加わることで,より客観的な評価を目指したい。
|
Causes of Carryover |
COVID-19の影響で保育実践ができず,再延期申請をしたため。次年度は,残額を保育実践消耗品及び旅費ならびに成果報告書発行のために計画的に執行する。
|