2022 Fiscal Year Annual Research Report
A design of hierarchical modeling method of "KANSEI" on a product and an event
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18K11510
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
荻野 晃大 京都産業大学, 情報理工学部, 准教授 (40407870)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 感性情報学 / 感性情報処理 / 感性モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,モノやコトに関して人々の抱く感性の過程を数理的にモデル化し,モノとコトに関する感性をコンピュータ上でシミュレーション可能とする仕組み(=人工感性)を開発することであった. 本研究では人の抱く感性は,多くの人に共通する判断過程,個人に属する判断過程,個人の置かれている状況に基づく判断過程の3つの過程を経て判断していると仮定した.その上で本研究では,多くの人に共通する判断過程,個人に属する判断過程までをシミュレーションする感性モデルの作成することができた. 具体的には,各階層において,モノやコトに対する人の生理・心理・行動情報と感性的判断に関連する情報(感性情報)の関係,および階層間の感性情報の関係を規定し,個人の判断基準に適したモノやコトから受ける感性を判断する人工感性を機械学習の手法により作成できた.そしてこの感性モデルをモノの例として音楽,コトの例として旅行支援に適用し,実験参加者による主観評価実験を実施した.具体的には,音楽に関して多くの人に共通する判断過程までに基づいてモデル化した感性モデルよりも,個人に属する判断過程までをモデル化した感性モデルの方が,人々の感性を適切にシミュレーションできていることを確認した.旅行支援に関しては,複数人のグループでの旅行を想定した実験において,グループ内の人の脈拍の同期状態から,グループの状況を推定と,そのグループの感性に適した情報を提供する仕組みを開発した. 本研究の成果は,3本の論文として,International Journal of Affective Engineeringに掲載されるに至った.
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Research Products
(3 results)