2020 Fiscal Year Research-status Report
ビッグデータを活用したテクスチャの感性的質感評価モデルの構築
Project/Area Number |
18K11512
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
飛谷 謙介 長崎県立大学, 情報システム学部, 准教授 (50597333)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片平 建史 関西学院大学, 理工学部, 講師 (40642129)
橋本 翔 関西学院大学, 理工学部, 助教 (80756700)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 感性的質感 / テクスチャ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,視覚に関する感性的質感の理解・制御の実現の一環として, テクスチャを対象とし,テクスチャ画像からその感性的質感を高精度に予測する回帰モデル(感性的質感モデル)を構築する手法,また,所望の感性的質感を有するテクスチャ画像の生成手法を提案した.その際,画風変換アルゴリズムにおいて提案された画像の色・パタン情報等を表現するスタイル特徴(グラム行列によって得られる各レイヤー内の個々のフィルタ出力の相関で表現される特徴)に着目し,スタイル特徴がテクスチャに対する感性的質感と関連が強いと仮説を立てた. はじめに,(1) 柄画像を対象に主観評価実験を行い,柄から喚起される感性的質感の定量化を行った.次に,(2) 主観評価実験に使用した柄画像に対し,事前学習済みのVGG19を用いてスタイル特徴を抽出した.その後,(3) 感性的質感とスタイル特徴との関係性をLasso回帰により定式化することで感性評価モデルの構築を行った.最後に,(4) 得られたモデルに基づき,所望の感性的質感を誇張したときのスタイル特徴を算出し,元画像との特徴量間の誤差を最小化するよう最適化を行うことで画像を生成した. 提案手法に対する妥当性を検証するため,未知画像に対して所望の感性的質感を誇張するよう生成した.効果検証実験により,生成画像から喚起される感性的質感が元画像と比較し全体として有意に向上したことを確認し,本手法の有効性を示した. 本研究により得られる成果は,直観的な素材の質感表現を可能にするという点で, 人の嗜好や満足といった感性価値に基づくデザイン支援の一助になり得る.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究自体は完了しているが、COVID-19の影響により予定していた成果発表が行えていない。それに伴い、学会発表等における議論によって得られるフィードバックも無いため、論文執筆に遅延が発生している。
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Strategy for Future Research Activity |
積極的に成果発表を行うことで、本研究を洗練させ、論文執筆につなげる。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響で十分な対外発表が行えず、論文執筆が進まなかったことに起因する。来年度は、執筆を進め投稿し、その掲載費に次年度使用額を充てる。
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Research Products
(6 results)