2022 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of the stepwise intracellular localization mechanism of membrane proteins and establishment of prediction methods for intracellular localization pathways
Project/Area Number |
18K11537
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
池田 有理 明治大学, 理工学部, 専任准教授 (30371082)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越中谷 賢治 明治大学, 研究・知財戦略機構(生田), 研究推進員 (90806499)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | バイオインフォマティクス / 細胞分子生物学実験 / 膜タンパク質 / 膜貫通領域 / 細胞内局在経路 / 膜交通 / 糖鎖修飾 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究課題では、I型・II型の膜タンパク質を対象として、シグナルペプチド・膜貫通領域や、シグナルアンカー配列・末端タグ配列から細胞内局在経路ごとの特徴を抽出し、判別解析を行うことにより、膜タンパク質の細胞内局在化の各段階において細胞内局在性を決定している要因を明らかにする。また、GFP融合タンパク質発現細胞を用いた各要因の検証実験を併せて行う。さらに、上記で得られた各要因を利用して細胞内局在化経路を予測する方法を開発し、Web公開を行う。 上記の研究目標に照らし、令和4年度は以下を実施した。 (1) 細胞内局在化経路予測に先立ち、II型膜タンパク質の膜貫通領域を抽出して膜貫通領域の先頭および末端を正確に整列させる方法を考案した。UniProtの膜貫通領域アノテーションと、平均疎水性値から抽出した膜貫通領域を比較したところ、特に小胞体やゴルジ体のII型膜タンパク質の膜貫通領域において頻繁にずれていることがわかった。膜貫通領域における位置特異的なアミノ酸出現傾向を利用してタンパク質の認識・仕分け機構を考慮する際、膜貫通領域の境界(先頭および末端)をそれぞれ基準としたアラインメントが重要である。膜貫通領域境界では疎水性値が大きく変動するため、膜貫通領域中心を基準とした限られた区間において、平均疎水性値が最も変化した地点を求め、これを膜貫通領域境界と定めた。膜貫通領域情報に実験的確証のあるタンパク質で試行し、最適な平均疎水性値幅を決定したところ、高精度に膜貫通領域境界を予測することができた。 (2) ゴルジに局在化するII型膜タンパク質のゴルジ内局在性(シスゴルジ・ミディアルゴルジ・トランスゴルジ・トランスゴルジネットワーク)に基づく膜貫通領域の性質比較を行った。その結果、膜貫通領域の平均疎水性値は細胞膜に近いゴルジ層ほど高くなる傾向にあることがわかった。
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Research Products
(2 results)