2022 Fiscal Year Research-status Report
介護者の気づき補完を意識した兆候検知システムによる介護サービスの品質向上
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18K11556
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
阿部 武彦 愛知大学, 経済学部, 教授 (60298320)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田嶋 拓也 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (60469583)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 介護 / 睡眠障害 / 転倒 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度からの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が2022年度も続いた影響を受けて、当初計画の介護施設での計測実施は本年度も見送ることにして、大学研究室内において検知精度向上のための実験に専念した。 本年度は、特に「転倒危険兆候検知システム」の検知精度を向上させるための実験を研究室内で行い、歩行者の転倒しやすさを識別する検知精度の向上を図った。具体的な研究実績は、転倒しやすいタイプとそうでないタイプの実験協力者の歩行データを深層学習の利用により90%を超える精度で識別することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
計画どおりの開発進捗には至っていない。理由は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大防止の観点から、介護施設での計測実験が難しく、研究室内での実験協力者を対象とした実験に留まっているためである。「睡眠障害兆候検知システムの開発」研究、および「転倒危険兆候検知システムの開発」研究のどちらにおいても、多人数に協力をあおぐ実験実施も難しく、さらに介護現場での実験も全くできない状況のため、2022年度に続いての研究期間延長を申請した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度当初においても、新型コロナウイルス感染症の完全なる収束が見込めない状況にあるため、介護現場での実験実施は断念することにする。「睡眠障害兆候検知システムの開発」、および「転倒危険兆候検知システムの開発」研究のどちらにおいても、計測データの学習手法を見直すなどで、可能な限り精度の向上に努める予定である。既存設備(床に敷くシート状圧力センサと圧力分布シートセンサ)による精度向上が難しいと判断できた時点で、これらを新たなもの(製品未定)に置き換えての実験に着手することも検討している。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、「睡眠障害兆候検知システム」での睡眠状態を把握するために使用していた既存備品の圧力分布測定装置を「転倒危険兆候検知システム」での歩行状態を把握することに転用したことで、新規設備備品を購入しなかったことによる。 使用計画については、「睡眠障害兆候検知システム」と「転倒危険兆候検知システム」の検知精度をより向上させるために必要となる高性能の圧力分布シートセンサを購入する予定である。
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