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2020 Fiscal Year Research-status Report

A Study for Deviceless Learning Environment Applying Projection Mapping

Research Project

Project/Area Number 18K11580
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

水谷 晃三  帝京大学, 理工学部, 講師 (30521421)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords教育環境 / ユーザインタフェース / プロジェクションマッピング / デバイスレス
Outline of Annual Research Achievements

2020年度の研究活動では,課題研究システムについて,複数のセンサやプロジェクタを用いてシステムの利用領域の拡大を図る方法を含む実用化のための研究を行った.
本研究課題では,1つのプロジェクタで複数の受講者の学習机へUIを投影するための方法について研究している.プロジェクタを使って机にUIを投影することで作業者を支援するシステムは1980年ごろから研究され今日に至るが,本研究では複数の学習机へのUIの投影を複数のプロジェクタで行うのではなく,1つのプロジェクタの投影領域を部分的に使用する点に特徴がある.学習机のレイアウトに応じて向きや大きさの異なるUIを投影することが可能になる.机の形状や向きを認識するための機構に,机の配置状況を識別してこれに応じてUIを制御する仕組みを検討,試作した.例えば協調学習をするとき,グループごとに電子黒板などを設置して情報共有を図ることある.既存の手法では,グループごとの人数に応じて画面の大きさを制御することは困難であるが,本研究のシステムでは机の配置を自動認識してこれに適した大きさでUIが表示できることを確認した.
2020年度の研究活動では,複数のセンサやプロジェクタを用いてシステムの利用領域の拡大を図る方法を検討した.これまでに試作したシステムでは,1つのセンサおよび1つのプロジェクタを用いている.これにより実現される領域の大きさは約2.6m×2.0mの範囲であり,0.6m×0.5mの大きさの天板をもつ学習机を使った場合では4名程度の受講者をカバーできる程度である.この領域を広げ,将来的には教室全体で本環境を使用できるようにするために,複数のセンサおよびプロジェクタを使用する方法を検討した.また,天井に設置されたセンサを活用した指差しジェスチャの識別に関する研究を併せて行い,教育学習環境の実用化や機能向上のための基礎的知見を得た.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

新型コロナウィルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の発出を受け,筆者の大学でもオンライン授業への対応が余儀なくされた.オンライン授業への対応においては,とりわけ学内設備を使用する演習・実習型授業のオンライン化において,学生が自宅で同等の教育を受けることができるようにするための環境整備や,テレビ会議システムを使用したリアルタイムな同期型オンライン授業の実施,同期型オンライン授業を使用できない学生のための動画を含む教材コンテンツの開発,整備などを行った.これらのために研究へのエフォートを十分に確保できない状況となった.また,本研究課題は筆者が一人で行っている研究であり,共同研究者にタスクを分配するようなことはできない.研究の一部タスクを研究室内の学生に課すことによって研究活動と教育の両立を図っているが,2020年度は研究室での学生の活動についてもリモートワーク中心の方式に変更したため,そのための環境整備などに予定外の作業が生じたり,リモートでの活動による制約が生じたりした.
これらの状況の中でも,研究計画通りに複数のセンサやプロジェクタを用いてシステムの利用領域の拡大を図る方法を検討し,発表を行っているが,その実装については完了できず十分な評価を行うことができていない.このため,補助事業期間の延長を申請して研究を継続することとした.
一方,前年度の報告でも述べた通り前倒しで成果が得られている部分もある.2020年度においては,教育学習環境の実用化や機能向上に寄与すると考えられる指差しジェスチャの識別について成果が得られている.そのため,研究全体としては計画以上の成果を得ることができている面もあるが,計画していた目標に対する現在の進捗状況は「遅れている」が妥当であると判断した.

Strategy for Future Research Activity

2021年度は本研究課題に関連する新たな研究課題が採択されたため,残件である複数のセンサやプロジェクタを用いてシステムの利用領域の拡大を図る方法の試作と評価に加え,システムの実用化のための改善を併せて検討する.
まず複数のセンサやプロジェクタを用いてシステムの利用領域の拡大を図る方法については,早々に実装と評価を行うこととする.ただし,システムの実用化のための改善方法について併せて検討することで,実装及び評価にかかわる作業の手戻りを最小限にとどめるようにする.具体的には,現状のシステムで課題となっている処理速度や認識精度の不足についてはGPGPUを使った並列処理の機構を導入する方法を検討する.GPGPUを使った並列処理のためにはこれに対応したハードウェアが必要になる.昨今,半導体不足からGPGPUプログラミングに対応したハードウェアが入手困難な状況にあるが,これを用いた機構を容易に入れ替えることができるような仕組みをシステム内にあらかじめ設けておくことによって,将来的に検証・評価が容易になるようにしておく.
実用面の改善に関しては,将来的な実証実験を踏まえた教育用の機能の実装,画面操作のためのジェスチャ認識の方法の検討と実装を予定している.特に後者については,認識のための方法を従来の画像処理ベースから,センサデータを人工知能(ニューラルネット)が直接扱う仕組みに変更することを検討している.その予備実験を行うために必要なツールの開発に着手しており,今後はこれらのツールの整備と,ニューラルネットの学習のためのデータセットの作成,ニューラルネットの学習と評価を行う計画である.良好な結果が得られれば試作中のシステムに導入して実用面での効果を検証する.

Causes of Carryover

前述のとおり,2020年度は新型コロナウィルスの感染拡大の伴う緊急事態宣言の発出などの影響によりオンライン授業などの対応が求められ,計画通りの研究活動を行うことができなかった.また,各学会等がオンライン開催になったため,主に旅費の支出が全くない状況となり次年度使用額が生じた.
2021年度は現地開催の学術イベントが増えてくることが見込まれ,次年度使用額はこれらの参加費と参加に伴う旅費として計上する計画である.また,事業期間を延長したことにより研究機材等の維持や管理のための費用が生じるため,この費用として次年度使用額を充当する計画である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2021 2020

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 天井から下方に向けて設置したRGB-Dセンサによる指差しポインティングの研究2021

    • Author(s)
      野田雄希,水谷晃三
    • Organizer
      情報処理学会 第83回全国大会講演論文集
  • [Presentation] 手の動きに追従するUIとその領域拡大のための研究2020

    • Author(s)
      水谷晃三
    • Organizer
      第19回 情報科学技術フォーラム

URL: 

Published: 2021-12-27  

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