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2018 Fiscal Year Research-status Report

学習意欲の継続を可能とするオンライン協学教材の生成モデルの構築

Research Project

Project/Area Number 18K11590
Research InstitutionOsaka Institute of Technology

Principal Investigator

西口 敏司  大阪工業大学, 情報科学部, 准教授 (80362565)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsオンライン協学教材 / 全天球講義映像
Outline of Annual Research Achievements

時間や場所を気にせずに学習可能なオンライン映像教材は,学習意欲が継続せず,登録者数に対する修了者数の割合が著しく低いという問題がある.この原因として,大学などの講義における講師と受講者の間の協調的な双方向コミュニケーションに基づく学習の過程(協学過程)を,オンライン映像教材を用いた学習では把握することができず,講義に参加しているという臨場感や他の受講者の存在感が得にくいことで,学習の当事者であるという意識が低くなってしまうからではないかと考えられる.そこで本研究課題では,当事者意識の向上に重要な役割を果たす,学習者が感じる臨場感や存在感を向上させることで学習意欲の継続を可能とするオンライン映像教材を生成する手法の構築を目的とする.
研究目的の達成のため,オンライン映像教材に拡張現実技術を応用した没入型講義映像の視聴機能と,協学過程の共有・可視化機能を持たせたオンライン協学教材を生成するためのモデルを構築する.本研究課題では,この実現のため,以下の3つのサブテーマを設定している.
【1】講義中に観測される講義状況に基づく協学過程推定モデルの構築,【2】複数の学習者の行動を観測した学習状況に基づく協学過程推定モデルの構築,【3】没入型講義映像の視聴機能と協学過程の共有・可視化機能を持つオンライン協学教材の構築.
2018年度は,サブテーマ【1】を実施した.協学過程は,講義に出席している各受講者でも把握し難い情報であるため,非常に重要な情報であり,講義中に観測される講義状況から,講義空間の受講者全体の注目対象や受講者個々の注目対象を分析する手法を構築した.また,講師の指示行動などに応じた受講者の同調反応の程度などの協学過程を推定する手法を構築中である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

大学などの授業改善(FD)の方法の一つとして,講義における講師や受講者を撮影し,講義後に講師や受講者の姿勢や振る舞いを観察・分析して振り返る,授業リフレクションという取り組みがある.しかしながら,1回分の講義映像全体をすべて見返して分析するのにかかる時間や労力の点から継続的な実践は困難であるという問題がある.そこで我々は,その自動化を目指し,あらゆる方向を同時に撮影することが可能な全天球カメラで講義を撮影した映像から講師や受講者の姿勢を推定する手法について提案してきた.一方,この方法では,受講者を正面から撮影した映像ではないことや,解像度が低いことから,授業改善に有用な,講義に参加している複数の受講者の視線情報を獲得することは困難である.そこで本研究では,講義室内の受講者視点に設置した全天球カメラで撮影した講義映像を没入型ヘッドマウントディスプレイ(HMD)で視聴することで臨場感の高い受講体験が可能な枠組みを活用し,没入型講義映像を視聴する学習者の視線情報を獲得することで,各視聴者の視聴傾向や複数の視聴者間での視線の同期性を分析する手法について提案した.

Strategy for Future Research Activity

2019年度は,2018年度に実施した【1】講義中に観測される講義状況に基づく協学過程推定モデルの構築を踏まえ,【2】複数の学習者の行動を観測した学習状況に基づく協学過程推定モデルの構築を進める.【2】では,オンライン協学教材を利用する複数の学習者の行動を観測した学習状況から,他の学習者の参照箇所や視聴パターンなどの協学過程を推定するモデルを構築する.このような協学過程は,講義を実施した講師による振り返りによる重要ポイントの設定なども含め,オンライン協学教材の学習者にとって,重要なシーンの選択等の指標となる情報であるため,学習時のどのような協学過程を推定してフィードバックすればよいかを検討する.

Causes of Carryover

次年度使用が生じた理由として,情報収集や成果発表のために参加を予定していたいくつかの学会について,スケジュールの都合により,参加できなかったり,参加日数を短くしたりしたことなどが挙げられる.次年度使用額は,研究成果の発表や情報収集のための参加費・旅費,および,プロトタイプシステム開発のための消耗品等に使用する計画である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2019 2018

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] コミュニケーションロボットによる合いの手がグループ活動に与える影響の評価2018

    • Author(s)
      進藤 友馬, 西口 敏司, 橋本 渉, 水谷 泰治
    • Journal Title

      電子情報通信学会 技術研究報告MVE

      Volume: vol.118, no.211 Pages: 59-60

  • [Presentation] 没入型講義映像を用いた受講者の視線特徴の分析2019

    • Author(s)
      鎌田 大樹, 西口 敏司, 村上 正行
    • Organizer
      教育システム情報学会, 2018年度JSiSE学生研究発表会

URL: 

Published: 2019-12-27  

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