2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high directional multiple information transmitting system which enables high-resolusion video display.
Project/Area Number |
18K11599
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
白木 厚司 千葉大学, 統合情報センター, 准教授 (10516462)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 指向性ボリュームディスプレイ / 多言語サイネージ |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究において,糸とプロジェクタを用いたボリュームディスプレイを作製し,異なる映像を別々の方向に表示可能な指向性ディスプレイを開発した.先行研究における指向性ボリュームディスプレイでは,任意の2方向に20×20画素で作成された異なる映像を表示し,かつ任意の人物の位置を検出し,その人物の移動に合わせて映像を表示する位置を更新することで,インタラクティブな映像表示システムを実現した. 本申請課題の目的は高解像度な映像表示を実現することであるが,令和2年度は大掛かりなディスプレイを作製しての実験が満足に行えなかったこともあり,シミュレーションを中心に研究を行った.高解像度化に向けたアルゴリズムを考案し,従来手法よりも少ない糸で指向性表示の結果が得られたため,指向性ボリュームディスプレイの高解像度化が期待できる.しかし,使用する糸の数を減少させたことでノイズが際立ってしまい,今後は作製コストと画質のバランスが課題となる. また,従来の映像表示システムに畳み込みニューラルネットワークの技術を応用し,話者の言語を識別して表示する映像を更新する多言語サイネージを開発した.この多言語サイネージでは,英語,スペイン語,フランス語を識別対象としたところ,平均で91.9%の識別結果が得られた.このような多言語サイネージは,国際化が進む昨今では非常に意義のあるものであり,指向性ボリュームディスプレイの実用例を示せたことは本申請課題にとって非常に重要な成果といえる. これらの成果はOSA(Optical Society of America)の論文誌であるOSA Continuumに1編掲載された他,国際会議で2件,国内学会で1件報告している.
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Research Products
(4 results)