2019 Fiscal Year Research-status Report
Contamination of chlorinated bisphenol S in aquatic environment.
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18K11670
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| Research Institution | Tokoha University |
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Principal Investigator |
山田 建太 常葉大学, 社会環境学部, 講師 (60637057)
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2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 分析法 / ビスフェノールS / 塩素置換体 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、底質中の塩素置換BPS（monoCl-BPS、diCl-BPS、triCl-BPS、tetraCl-BPS）の分析法を構築することを目標とした。底質試料は夾雑物を多く含むことから、クリーンアップ方法を検討した。
4種の塩素置換BPSと、参考物質としてBPS、ビスフェノールA（BPA）を分析するために、本研究では、振とう・超音波抽出‐クリーンアップ‐誘導体化‐ガスクロマトグラフ質量分析計による分析方法を検討した。底質試料から対象物質を抽出するために、標準品を添加したモデル試料5gに塩酸を加え、メタノールとアセトンの混合溶媒を加えて、振とう・超音波抽出し、遠心分離後、上澄み液を分取した。この操作を2回繰り返し、得られた上澄み液のクリーンアップ方法を検討した。
シリカゲルカラムクロマトグラフィーや、各種固相カートリッジを用いて上澄み液のクリーンアップ方法を検討した結果、Oasis HLBとOasis MAXの2種の固相カートリッジを用いて、2回クリーンアップすることで、対象物質のピークを妨害する夾雑物が除去され、かつBPA、BPS、4種の塩素置換BPSを回収することができた。回収率は31～91%であった。
昨年度の分析で対象物質が検出された排水の吐出口周辺の底質をエクマンバージ採泥器で採取し、本研究で構築された分析法を用いて分析した。その結果、BPAとBPSが定量下限値以下であったが検出された。一方、塩素置換BPSについてはピークが認められなかった。
排水試料の分析も同時に実施した結果、BPSが15.0 μg/L、monoCl-BPSが0.7 μg/L、tetraCl-BPSが2.6 μg/L、BPAが0.5 μg/L検出された。diCl-BPSとtriCl-BPSのピークは認められなかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
夾雑物が多く含まれる底質中の対象物質の分析法を構築することができた。また、その分析法を用いて、実サンプルの分析を実施した。昨年度から継続して、排水試料も分析しており、対象物質を検出・定量した。
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| Strategy for Future Research Activity |
構築した分析法を用いて、継続して排水試料を分析してデータを蓄積する。底質試料についても、新たに試料を採取して分析することを予定している。さらに、魚類を試料とした分析法を検討し、サンプリング地点で捕獲した魚類体内中の塩素置換BPSの濃度を明らかにすることを計画している。
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| Causes of Carryover |
当初購入予定であった吹きつけ式試験管濃縮装置よりも、効率的な装置を見つけ、それを安価に購入できたため。生じた次年度使用額は、研究を進める過程で、当初より多く必要となることが予想される固相カートリッジなどの消耗品の購入に使用することを計画している。
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