2020 Fiscal Year Annual Research Report
Development of a simultaneous detection for pathogenic bacteria by foam concentration and NGS analysis existing in the water environment
Project/Area Number |
18K11680
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
鈴木 祥広 宮崎大学, 工学部, 教授 (90264366)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真砂 佳史 国際連合大学サステイナビリティ高等研究所, サステイナビリティ高等研究, その他 (50507895)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 病原遺伝子 / マルチプレックスPCR / プライマー設計 / 一斉検出 / 次世代シーケンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
水環境中の病原性細菌による水系感染症は,世界の最重要問題となっている.そこで,水環境における病原性細菌の情報を正確,かつ一斉に取得できる手法の開発が必要である.本研究では,大腸菌病原遺伝子7種類を対象に,Multiplex PCR法による標的遺伝子の一斉増幅およびNGS法による塩基配列の一斉解析を組み合わせた検出法の開発を検討した.Multiplex PCR法の7種類の病原遺伝子を標的としたプライマーを設計し,7種類のうち5種類の標的遺伝子の一斉検出が可能となった.段階希釈した標的遺伝子のPCR産物をNGS法で解析したところ,電気泳動による検出よりも高感度で検出できることが確認された.新規の遺伝子定量法であるデジタルPCR法のコピー数とNGS法のリード数の関係について定量性を評価した結果,5種類の大腸菌病原遺伝子が正の相関を示した.本研究のMultiplex PCR法とNGS法による一斉検出法は,7種類の標的遺伝子を一斉検出でき,かつNGS法のリード数からコピー数の推定が可能である. 1)設計したプライマーを使用して7種類の大腸菌病原遺伝子うち,5種類をMultiplex PCR法,残りの2種類をSingle PCR法で遺伝子増幅することで大腸菌病原遺伝子の一斉検出が可能である. 2)NGS法による解析の結果,PCR法で遺伝子増幅の有無を確認する従来の検出法と比較して,NGS法による解析は高感度かつ多数の標的遺伝子を一斉に検出できる. 3)dPCR法のコピー数とNGS法で検出された各標的遺伝子のリード数の関係を検討したところ,標的遺伝子のaggR,stx1,stx2,ipaH,LT,およびuidAが正の相関を示し,NGS法のリード数からコピー数を推定することが可能であった. 4)プライマーやPCR反応条件の改善をすることで本手法のさらなる感染対策への寄与が期待できる.
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Research Products
(7 results)