2019 Fiscal Year Research-status Report
The Restoration of Watershed Ecosystem based on Habitat Recovery of Migration Fish using Environmental DNA
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18K11734
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
亀山 哲 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (80332237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今藤 夏子 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (10414369)
松崎 慎一郎 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (40548773)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 絶滅危惧淡水魚類 / ニホンウナギ / 環境DNA / 瀬戸内海 / 自然再生 / 河川水質 / 森里川海 / 自然共生 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、瀬戸内海沿岸域の主要水系においてステリべクスによる環境DNAサンプリングを行い、各試料を国立環境研究所において分析した。各調査河川の分析結果を基に、淡水魚類の在/不在を判断し、位置情報を基に空間結合行った。最終的にニホンウナギを含む絶滅危惧種淡水魚類の生息地評価デジタル地図を作製した。GISデータベース構築では、流域基盤情報に加え、河川水質データ等の拡充を進め、各自治体・流域別の海面漁業生産統計(2013・2017年)・流域別国勢調査データ(全国2015)・主要河川生息地情報等を追加整備し、ウナギ生息実態をより詳細に定量化した。上記を基に、流域圏における移動阻害、生息適地の減少、餌資源の減少等といった生息地ポテンシャルの低下が回遊性絶滅危惧種へ及ぼす影響を議論した。今年度は河川をより限定し空間解析を優先的に行う。今後は対象範囲の拡大を図りつつ、地域全体を対象とした流域診断及び生息環境の保全と資源回復のあり方を検討する予定である。2019年度の誌上・口頭発表成果は以下のとおりである。F. Ye., S. Kameyama (2020) Long-term spatiotemporal changes of 15 water-quality parameters in Japan: An exploratory analysis of countrywide data during 1982-2016., Chemosphere, Vol.242(125245), pp.1-11 亀山哲(2019)ウナギから見た森里川海の絆の再生と環境DNA分析,国環研ニュース38巻(研究ノート)pp.5-8, 亀山哲(2019)ニホンウナギの生息適地の推定~森里川海の絆の再生を目指して~森里海を結ぶ柳川UNAGIフォーラム 2019,2019年12月8日,福岡県柳川市
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年4月現在までの進捗状況の判断は「おおむね順調に進展している」である。現地調査においては調査期間全般を通して天候に恵まれ、調査スケジュールの延期や遅延等もなく、順調に各対象河川の環境DNA分析資料を収集することが出来た。 次年度以降は、コロナウィルス感染拡大の影響に関しては最大限の警戒と配慮を行いつつ、残りの対象範囲を中心に同様の現地調査を実施する見通してある。また同時並行として進めている流域ビッグデータの構築においては、特に水産フードシステムに関する広域データの拡充を行う予定であり、今年2019年後半を目途に完成させる予定である。 成果の発信については、現状を継続し研究成果の一部を他の研究成果と統合してニホンウナギを含む絶滅危惧種の生息地保全と資源量の回復に資する研究成果を目指す。また同時に研究成果のアウトリーチ活動として研究所外の各研究機関に出向き、講義や講演を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本科研費研究と国立環境研究所PJ5プロジェクト「絶滅危惧種を対象とした流域圏における回遊環境の保全と再生」また外部資金課題(京都大学ReCONNECT)との整合性を高め、主に全国の主要河川(主要一級河川と瀬戸内海流入流域等)においてeDNAデータ及びGISデータを拡充するとともに、生息地評価を継続する予定である。 特に現地調査(河口域および河川横断構造物前後のeDNA調査)と空間情報解析を融合化する形で生息環境の時空間的変容について要因解明と対応策の検討を計画している。 更に研究を高度化し、環境DNA分析により得られるウナギを含む絶滅危惧淡水魚類の生息地情報と流域圏別の水質・分断状況・土地利用等を統合的に解析すると共に、各水系別の生息地と生態系サービス評価を行う予定である。
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Causes of Carryover |
当課題に関する研究成果発表において、シンポジウム、フォーラム等主催者側からの招聘講演が複数あり、結果として旅費の支出が削減された為、執行額が予定よりも少ない結果となった。
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Research Products
(15 results)