2021 Fiscal Year Research-status Report
The Restoration of Watershed Ecosystem based on Habitat Recovery of Migration Fish using Environmental DNA
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18K11734
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
亀山 哲 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物多様性領域, 主幹研究員 (80332237)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今藤 夏子 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (10414369)
松崎 慎一郎 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 主任研究員 (40548773)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニホンウナギ / 環境DNA / 回遊魚 / 絶滅危惧種 / 森里川海 / 森里海 / 自然再生 / 流域環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、コロナの影響により現地調査に大きな制限を受けた。しかし感染配慮を最大限行い、6月に利根川下流域8月に尾瀬湿原尾瀬沼流入河川において環境DNAサンプリング及び360度カメラによる撮影を行った。採取した資料は2022年3月現在研究所において分析中である。2021年度の主な発表成果は以下のとおりである。 E. Lavergne, M. Kume, H. Ahn, Y. Henmi, Y. Terashima, F. Ye, S. Kameyama, Y. Kai, K. Kadowaki, S. Kobayashi, Y. Yamashita and A. Kasai(2021)Effects of forest cover on richness of threatened fish species in Japan, Conservation Biology,pp.1-10. S. Kameyama, F. Ye, N. Kondo, S. Matsuzaki(2021)Spatio-temporal evaluation ofJapanese eel habitat using eDNA and freshwater quality in Japan, ECSA 58 -EMECS 13, Hull, England. 亀山哲(2021)ニホンウナギの生態と豊かな森里川海の絆の再生~eDNA分析とGIS解析の融合を目指して~,2021年度ウナギ学際第2回研究会(中央大学主催),2021年10月15日,(オンライン開催). 亀山哲,今藤夏子,松崎慎一郎,中嶋 信美(2021)ニホンウナギの生息地評価に基づく森里川海の絆の再生(eDNAとGISの融合を目指して),2022年日本生態学会第69回全国大会,同講演要旨集69:I03-02,2021年3月14,福岡市
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年5月現在までの進捗状況の判断については既存調査資料の分析は「おおむね順調に進展している」である。しかし現地調査においてはコロナ感染症の影響があり、調査期間及び調査範囲の変更を余儀なくされた。しかし調査期間全般を通して天候に恵まれ、調査範囲内においては順調に各対象河川の環境DNA分析資料を収集することが出来た。 今年度以降も、コロナウィルス感染拡大の影響に関しては最大限の警戒と配慮を行いつつ、残りの対象範囲を中心に同様の現地調査を実施する見通してある。また同時並行として進めている流域ビッグデータの構築においては、特に水産フードシステムに関する広域データの拡充を行う予定であり、今年2022年前半を目途に完成させる予定である。 成果の発信については、現状を継続し研究成果の一部を他の研究成果と統合してニホンウナギを含む絶滅危惧種の生息地保全と資源量の回復に資する研究成果を目指す。また同時に研究成果のアウトリーチ活動として研究所外の各研究機関に出向き、講義や講演を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本科研費による研究成果と国立環境研究所プロジェクト「持続可能な社会実現のための地域共創型課題解決方策の構築と支援」また外部資金課題(中央大学)との整合性を高め、主に全国の主要河川(主要一級河川と瀬戸内海流入流域等)においてeDNAデータ及びGISデータを拡充するとともに、生息地評価を継続する予定である。 また研究最終年度に当たる2022年度においては特河口域および河川横断構造物前後のeDNA調査と空間情報解析を融合化する形で生息環境の時空間的変容について要因の解明を纏め研究成果の発信に繋げる方針である。 更に研究を高度化し、環境DNA分析により得られるウナギを含む絶滅危惧淡水魚類の生息地情報と流域圏別の水質・分断状況・土地利用等を統合的に解析すると共に、より具体的な保全施策の提言を行う予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ感染症の影響によりエントリー済みの国際学会等がオンライン開催となり、出張旅費の支出額に変更が生じた為。
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Research Products
(12 results)