2018 Fiscal Year Research-status Report
水を媒介としてLCAモデルを組込んだ統合評価モデルによる2℃シナリオの持続性評価
Project/Area Number |
18K11736
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
時松 宏治 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (50415717)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鼎 信次郎 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (20313108)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 水 / 影響評価モデル / 地球温暖化緩和策シナリオ / 持続性指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究全体での研究開発項目は次の2点である。資源需給モデル・環境影響評価モデルとの水の相互リンクと統合評価を行う手法と、資源環境経済学分野における持続性指標の推計手法の開発である。これら2項目の開発を基礎として、地球温暖化緩和策シナリオを元に、資源・環境要因を基盤とした社会の持続性の将来を解明することにある。これにより、経済学的基盤に基づくコンパクトな経済成長モデルを骨格とし、水を含む資源・環境の多くの項目を明示的に扱うシミュレーションモデルの学術的貢献を目指している。 平成30年度は、水に関連する資源需給・統合評価モデルを中心として、モデリングやデータセット、水消費増に起因する人間健康損害、水資源部門における経済評価など既往研究調査を、文献および国際会議情報収集、モデル開発者へのヒアリング等を通じて実施し、現状と問題点の把握に努めた。水を専門的に研究しモデリングを行っている視点からは、他分野でのアプローチは大なり小なり部分的であったり、モデリングの妥当性に疑義が生じるようなものであったりした。また、資源環境経済学分野における持続性指標の推計方法については、フローベースの指標のモデル適用と地球温暖化緩和策シナリオに関して、これまで検討を行ってきたが、その手法・内容・結果を資源環境経済学分野の視点で再整理し、レビューコメントを踏まえて論文改定を粘り強く行い、受理に至ったことが成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は、2つの開発項目を予定しており、概ね達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度の蓄積を元に、国内外学会発表を通じて研究者からのコメントフィードバックを受けて、影響評価モデルの改良と水とのリンクを行う評価モデルの検討、持続性指標の推計方法の更なる検討を行う予定である。
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Causes of Carryover |
適切な予算執行により若干節約が出来たため小額残が発生した。残額は消耗品に充てる予定である。
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