2018 Fiscal Year Research-status Report
Compactness Evaluation for Urban Environment Improvement in the Metropolitan Areas in eastern Asia Countries
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18K11749
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
山本 佳世子 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (60311445)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | コンパクト性 / 都市密度 / 居住環境質 / 都市環境 / 大都市圏 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は予備段階として,以下の研究を遂行した. 段階1.研究の構成及び手順の確立:まず本研究の計画調書の内容を基に,研究の構成及び研究手順を確立した. 段階2.予備調査:(1)国内外の既往研究や行政資料・調査報告書等を収集し,文献調査を行う.(2)(1)の成果,研究代表者の既存研究成果を基に,わが国において地域特性や規模が異なる大都市圏を評価対象地域として選定し(東京,中部,京阪神),現地調査(行政関連部局等へのヒアリング調査など)を行い,参考資料・データを収集した.(3)さらに東アジア諸国の研究協力者と意見交換を行い,わが国の場合と同様に,東アジア諸国の大都市圏を評価対象地域として選定し(ソウル,北京,上海,台北),現地調査を行い,参考資料・データを収集した. 段階3.評価の枠組み及び評価方法の開発:(1)研究代表者の既存研究成果を基盤とし,コンパクト性評価の枠組みを構築した.(2)(1)を基盤として,GISとリモートセンシング技術を中心とした情報システムを利用して,本研究独自の評価方法を開発し,これまでに作成した電子地図データを利用して評価方法の妥当性を検討した.この段階で問題点が生じた場合には,評価方法を十分に改善した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年度は予備段階として,段階1.研究の構成及び手順の確立,段階2.予備調査,段階3.評価の枠組み及び評価方法の開発を行った. 段階1では,研究代表者の既存研究成果を基盤とし,関連分野の国内外の研究成果の文献調査を行い,本研究の研究計画の構想をより具体化することができた.そして,本研究を効率的に遂行するための研究の構成及び研究手順を確立することができた. 段階2では,同じく研究代表者の既存研究成果を基盤とし,わが国の代表的な大都市圏である東京,中部,京阪神を国内での評価対象地域として選定することができた.また東アジア諸国の研究協力者と意見交換を行い,韓国ではソウル,中国では北京,上海,台湾では台北を東アジア諸国の評価対象地域として選定することができた.さらに研究代表者が近年あまり訪問していない中部,京阪神,台北では,現地調査行い,参考資料・データを収集した. 段階3では,同じく研究代表者の既存研究成果を基盤とし,東アジア諸国の大都市圏を評価対象とする場合に適切なコンパクト性評価の枠組みを構築するとともに,本研究独自の評価方法を解決することができた, 以上の進捗状況を考慮して,(2)おおむね順調に進展していると判断する.
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は評価段階(国内対象)として,わが国の3ヶ所の大都市圏(東京,中部,京阪神)を評価対象として,以下の研究を遂行する. 段階1.電子地図ビッグデータのデータベースの構築:(1)本研究の解析・評価に必要な衛星画像地図データを新たに収集し,GISとリモートセンシング技術によりこれらを本研究で利用可能な電子地図データの形式に加工し,データベースを構築する.またこのデータベースに,2018年度の段階2の予備調査結果や収集したデータを付加・統合化することにより,データベースの充実を図る.(2)(1)で整備したデータベースを基に,各大都市圏において予備的な解析を行う. 段階2.GISとリモートセンシング技術を利用したコンパクト性評価:(1)前段階の都市密度指標及び居住環境指標を用いて,各大都市圏全域における都市密度評価,居住環境評価を行う.(2)(1)の評価結果を基に,中心部からの距離帯ごとに100mメッシュ単位などの地区単位の詳細な空間スケールで,都市密度及び居住環境質の特性を把握する. (3)(1)と(2)の結果を基に,(2)と同様な空間スケールでコンパクト性評価を行い,評価結果を中心部からの距離帯ごとに整理する. 段階3.評価結果の分析・考察:(1)前段階の各大都市圏における評価結果を比較・検討した上で,各大都市圏内で現地調査(行政関連部局等へのヒアリング調査やフィールドワーク),参考資料の収集をそれぞれ行って補足・確認し,各大都市圏間で差異が生じる原因(地域特性や規模,東アジア諸国の大都市圏については各国特有の政策や制度など)についても分析・考察する.(2)また本研究の評価結果と研究代表者の既存研究成果を踏まえて,わが国の各評価対象地域におけるコンパクト性の特性をそれぞれ把握する. 段階4.評価結果のまとめ:年間の全体の研究成果について見直した上で,評価結果を取りまとめる.
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