2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on radioactive waste which should be disposed at least 70 meters below ground level from the viewpoint of comparative law and legal history
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18K11755
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
西久保 裕彦 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 教授 (80419225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊池 英弘 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 教授 (20565254)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 放射性廃棄物 / 環境法 / 環境政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は中国又は韓国における放射性廃棄物処分に関する実態調査を実施する予定であったが、新型コロナウィルス感染症の影響で実施することが出来なかったため、昨年度に引き続き、放射性廃棄物の処分に関する国内外の文献を収集整理した。 一昨年度までに実施した文献調査及び北米・ヨーロッパの現地調査に加えて、昨年度及び今年度も多数の文献を収集し現在整理検討中である。このうち北米の状況については環境経済・政策学会において報告を行ったが、それ以外の部分については新型コロナウィルス感染症の影響もあって研究成果のとりまとめが遅れている状況にある。しかしながら、これまでほとんど検討されてこなかった中レベル放射性廃棄物の処分についての主要国の法制度についての基礎的な資料を得ることができ、また、(1)欧米主要国においては日本と異なり放射性廃棄物の処分についての法的義務が誰にあるか明確にされている場合が多いこと、(2)処分方法及び処分場所等の選定にあたっては、複数の候補の中から最も安全性の高い方法を選定するための手続きが定められている場合が多いこと、(3)また、地元自治体のみならず住民等の意見を聞くプロセスが整備されている場合が多いこと、(4)日本で採用する予定の地中処分についても、米国やドイツにおける処分場の経験を踏まえれば、火災や地下水による崩落等の問題があるため、十分な管理を計画的に行う必要があることなどが明らかになってきた。これらの成果については、今後環境法政策学会、環境経済・政策学会等で報告するとともに、論文としてまとめることとしている。
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